月別アーカイブ: 2013年1月

SPLASH!!

人魚の話しじゃあないですw ←古い。

塗装の技法に「スプラッシュ塗装」というのがあります。綺麗なミスト状のスプレーではなく、無くなりかけの缶スプレーみたいな不揃いの粒々をビチャビチャッとぶちまけたような塗装方法(?)で、塗り手側にも詳細なコントロールは出来ず、二つの同じ物が出来ない代わりに、予想も出来ない幾何学的な仕上がりが、また魅力でもあります。

こんなんとか、

こんなんとか・・・。

中でも凄く好きな・・・というか、ついつい買ってしまうカラーがコイツ。

スプラッターバックです。

白い(もしくはパール)ベースに黒のスプラッシュ、黄色のお腹にドットとエラのアクセント。全体をホロラメトッピングで可愛くキメたお洒落さん。日本製のルアーじゃあまり見掛けないカラーなんですが、海外では色んなメーカーが出していて、夜中にウォルマートとか行くとついつい買ってしまうのです。

実はこのカラー、霞水系などマッディウォーターで非常に効果的です。
昔霞ヶ浦の畔に住んでいた頃は、上司の影響もありパールホワイトのバグリーばかり投げていました。あの頃(20数年前)の霞ヶ浦と言えば、1日に何十本も釣れた超入れ食いレイクでしたので、統計的データを取るには最適な環境でした。さらにこの頃は何の知識もない純粋(?)な頭で釣りが出来ていましたので、「釣れるから使う」という単純な理由でルアーを選んでいました。そう、昨日のエントリーで書いた「レッドシャッドの体験」の10年も前に、既に経験していた事になります。それをわざわざ”再認識”しなければならなかったのは、意外にも”知識”だったのかも知れません。
とまあ、仰々しく書いてみたのは僕の脳が永遠の中二病だからで、実際は単にミーハーで忘れっぽいだけなんですwww

さてさて、そんなスプラッターバック。白いボディに黒っぽい背中。白と黒でチカチカ点滅する様は濁った水でもしっかりアピールしてくれます。

2009年にルイジアナ州レッドリバーで開催されたバスマスタークラシックでは、非公式ながら数名のエリート選手がこのスナブノーズM5”スプラッターバック”を投げ続けてくれていました。マッディで有名なレッドリバーで選手達に選んで貰えたというのは、とても嬉しかったですし、改めて勉強にもなりました。

そんなマッディに強いリアルアメリカンカラー”スプラッターバック”。

是非、この低水温期にも試してみてください。

白濁

昔・・・10年以上前だったでしょうか・・・。
今みたいに寒い時期に遠賀川に出ていて、同船者と2人、鼻水すすりながら釣りをしていました。当時は今のようにルアーを作っていた訳ではありませんし、クランクベイトばかり投げていた訳でもなかったのですが、そんな中でもよく釣れたのがこのルアー。

モデルAの・・・カラー名忘れましたが、なんかニジマスっぽい色ww

当時はまだ自分の中でもクランクベイトのカラーといえば、「マットタイガーとブルーバックチャート投げてれば良し」というイメージしかなかったのでとても衝撃的だった記憶があります。考えてみれば、この時期釣れてくるのは脱色したような白っぽい魚ばかりだったので、これが自然と言えば自然。変に派手な色を投入するより、日常の本能的な部分を後押しする自然さの方が大切だったのです。

同じくこの時期よく釣れたルアーがこちら。

ラパラ・ラトリンファットラップRFR-4 (カラー名忘れましたw)
これも一時期凄く衝撃を受けたカラーで、当時根ガカリを恐れて、無くしても惜しくないカラーを投げたらよく釣れたので、一軍カラーを投げたら釣れなかったという経験をさせてくれたルアーです。
それ以来自分は、新しいルアーやカラーを目にした時、必ず「一番欲しいカラー」と「一番欲しくないカラー」を買うようになりました。

この2つのルアーは自分のカラーへの考え方を大きく変えてくれ、後にルアービルダーとなった自分に様々なアイディアを与えてくれました。


以前手掛けたシマノのマッドパピーに採用(徴発)されたレッドシャッドとなり、


そして今やKTWLURESを代表する人気カラーになったレッドシャッドⅡは、上記ニジマスカラーの要素を加味した物。


実はこの子、冬用カラーが原点なんです。

でもオラがいちばんおでれえたのは、このルアーに同じような配色のカラーが追加された時だ。

世の中にはスッゲェ奴がいっぞ!!
じゃあ、またな!

School

 一通り新色の由来を説明し終えたとこだったんですが、「既存のカラーは?」とリクエスト頂きましたんで、もう少し色ネタいきます。

 バレットヘッドを作る時、真っ先に蒸着メッキベースのシャッドカラーを2色作りました。消銀ベースのテネシーシャッドとホロメッキベースのスレッドフィンシャッドです。ホイル貼りのようにヌメヌメ光る消銀と、ギラギラ光るホロメッキ。なぜスレッドフィンをギラギラの方にしたかというと、向こうで見たスレッドフィンシャッドが、ものすごい群れを成してギラギラと泳ぐ様がとても印象に残っていたからです。ちょうど表層を泳ぐオイカワや稚鮎の群れのイメージでしょうか。あのギラギラはプレデターの本能をナチュラルに直撃するのではと思ってます。

 この手のカラー、実は前からあります。

 こんなのや、

 こんなのなど、

 グリーン&イエローバックのシャッドカラーは安定してよく釣れるのでたくさん持ってます。ウチのスレッドフィンはスレッドフィンシャッドに似せる事より、過去に良く釣れたカラーのイメージを凝縮して塗ってみたという感じですw グリーンのパール具合とか、イエロー部分の幅とか、脳内イメージの具現化だった訳ですが、この手のカラーを使う時は明確なスポットやパターンが存在せず、ベイトの多いエリアを広く探る時に思わず頼ってしまうカラーなので、そういったメンタリティは案外大事だと思うのです。ま、作り手の勝手なイメージですがwww

 ちなみにベリー側はこうなってます。

 オレンジスポットはベリーフックとテールの2ヵ所。紫外線に反応するムフフなポイントですw

3時のおやつ。

 以前も書いた事があるんですが、個人的にブリームというカラーが大好きです。

 こんなんとか・・・


 こんなんとか・・・。

 見ると大抵買っちゃうんで、ストックだけでも結構持ってたりするカラーです。

 当然自分や友人が作った物もよく使います。

 このカラーの特長はギラギラした感じの黄色にあるんですが、陽が傾き始める午後の波長にマッチするのか、周囲がちょっと黄色くなってきたなと思うような時間帯に効き始めます。
 あと、山間部の野池や、水生植物の多いタンニン系の水質のフィールドなら、陽が高い時間帯の殆どで使う事が出来ます。

 そんなブリーム好きですから、当然早い段階で”BULLETHEADブリーム計画”には着手していました。
とりあえずこんなサンプルも塗ってみる訳ですが・・・

なんか普通過ぎて面白くない・・・。
ブリームの基本配色を押さえながら、ブライトかつ複雑な反射光を放つ、どこにも無いブリームが欲しい・・・。

 そんなこんなで誕生したのがこのシャインブリーム。

表面はマット仕上げなのですが、ベースカラーはホロメッキ。
ブリームの特長でもあるホロラメ以上にギラギラヌメヌメ光ります。

水中だとこんな感じ。

 他のどことも、KTWとも違うmibroだけのブリームがようやく完成しました。3時のおやつに是非投げてみてください。

超ベーシック

 年末に連投したブログ記事に中で、意外にも好評だったのがカラーの話しのようで、「もっと書いて」というお便りをたくさん頂きました。という訳でネタが続く限りちょくちょく書かせて頂こうと思いますw

 皆さんこのカラーをご存じでしょうか。

 数あるアメリカンカラーに中でも近年もっとも安定した人気を誇るシトラスシャッドというカラーです。シトラスのファットフリーシャッドと言えば真っ先に連想するのがケンタッキーレイクでのディープクランキンや、メキシコのリザーバーといったディープウォーターのパターンだと思うのですが、ステインウォーターのディープに効くという事は濁りにも効くという事なのか、最近はリバー系のシャローでもよく耳にします。FLW参戦の為に渡米する知人達が必ずといっても口にするカラーで、また参戦用に特別オーダー頂いた事もあり、向こうでの人気と効果を思い知るばかりです。

 特長的なのは背中のブルーとチャートですが、自分的にはお腹のチャートも欠かせないと思っています。背部のみのカラーリングの物と、お腹にもチャートが入った物では明らかに釣果に差が出た事もあるので、買う時は必ずベリー側も見るようにしています。

そんなシトラス好きの友人達とのヲタトークで偶に出てくるのがこのシトラス。

 某”神”のニックネームを持つ生ける伝説が、アラバマ州ユーファウラのハンドメメーカーに作らせたホイル貼りシトラスなのですが、今はもう目にする事が無い為か、一部のコアな友人達の話題によく出てきます。パールベースより強い反射で、メッキみたくギラギラし過ぎない光沢がシトラスにマッチするのでしょう。実際よく釣れます。

 実は今回BULLET HEADに採用したシトラスシャッドはこのカラーをモチーフにしています。

 ベースとなるシルバーは「消銀」という光沢を抑えた箔を使用しています。「ホイル貼りシトラスみたいなのが欲しい」というヲタな友人達の要望から作る事になったカラーです。もちろんベリーのチャートも完備してます。というか今回リリース分ではフラッシュプレモンス、シトラスシャッド、ロイヤルシャッドと、3色がチャートベリーになってます。