「気付くとたくさん所有している・・・。」そんなルアーが誰しもあると思うのですが、僕にとってウィグルワートはそんなルアーです。思えばこのルアーに出逢ったのは小学生の頃だったのですが、それ以来、ずっと現役で使い続けている数少ないルアーの一つです。ウィグルワートはこれまで何度となく原産国や金型が変わり細部に変化もあったのですが、なぜか釣具店で見慣れないカラーを見つけると買ってしまうルアーです。
このルアーを話題にする時必ず出てくるのが、製造年代や金型の話しで、「いつ頃の物が良い」とか「これ以降の物は材質が変わっているから駄目」とかいうヲタトークです。まあこういう趣味ですからね、特に古くから歴史があるルアーだとこういう楽しみ方もありますw でも自分の場合はあまり年代とか気にせず、新しい物を使ってます。 多分、細かい部分に違いはあっても、その特徴的なボディシェイプやリップ形状から”ウィグルワート”という本質からは大きく外れないのではないかと思っているからです。
ウィグルワートの特徴は横幅の広いボディと大きなリップ。ルアーを作ってみると解るのですが、ルアーのボディ幅を広く取るとリップにプラスしてボディ背面にも水を受け左右に軌道がブレるいわゆる”千鳥アクション”になりやすくなります。アクションはかなりワイドになりますが、その分水を大きく動かすので春先や晩秋など水温が低めの時に効果的です。このヨタヨタとおぼつかず、それでいてアピール満点なワイドアクションこそウィグルワートの本質そのもの。ルアー個々の細かい違いはアングラー側でコントロールして使っています。
といっても特別なチューニングとか、そういうのは殆どやっていません。ルアー1個1個の特徴は何回か投げてみれば解りますし、「ああ、これは他のより暴れやすいけど、その分ゆっくり巻けるな」とか、「これは浮力が強いからカバー周りを撃っていく時に使おう」とか、「コイツはアクションがタイトだから大きめフックに換えてオープンをステディに巻いてやろう」とか、それぞれの特色を活かして登板させるようにしています。まあ、全般に#6フックをつけるとアクションは暴れ気味。#4フックをつけると大人しめになるので、それを基本にしてそれぞれのセッティングも出しておきます。年代によってバラつきがあるというのは逆に考えれば”同じルアーで非常に細かいセッティングのバリエーションが存在する”という風に捉える事も出来ます。「どれが最高のアクションか?」を追求する事は、そのルアーをよる深く理解する上でとても重要な事のように思います。しかし僕の場合はルアーやタックルのテストをずっとやってきて、その結果”しばり”という条件で釣りする事が多かったせいか「状況変化に対応出来る豊富な選択肢を持った方が楽しい」と考えています。せっかく見つけた「最高のアクションのルアー」も勿体なくて投げれないなら宝の持ち腐れですしねw それに「良いアクションのルアー」が釣ってくれるよりも、「自分のイメージ通りに食わせた」方が絶対楽しいハズです。
さて、そんな無節操なウィグルフェチのワタクシ。最近ちょっと気に入ってるのがコレ。
エラやウロコのモールドの入った最新型です。「こんなのウィグルワートじゃねえよ!」って人も居るかもしれませんが、僕は意外と気に入ってます。
サイズ的には以前の物と変わりはないんですが、表面のウロコによるディンプル効果か、はたまたウェイトバランスを少し弄ったのか、とても扱いやすくなっています。何より見た目もグッとイイ感じになってますます釣れそう!このブルーギルカラーもとても良い感じです。ラトル音もこっちのブラウンクローのに比べて少し低音気味。表面以上に違ってるのかも知れないですね~。
それにしてもウィグルワートを見てると春が恋しくなりますねw プリスポーンの一瞬ですが、ダム湖の岬周りに上がってきたビッグサイズをこのルアーで仕留めるのは最高の達成感です。その経験からクランクベイトが大好きになったという人も多いのではないでしょうか。永遠の春先番長。同船者の「寒い」のクレームも「あ~~~?聞こえんな~~~?」と巻き倒してやりましょう!www