日別アーカイブ: 2013年1月22日

Only 2 Shooting

結構長い事、「クランクベイトはボトムノックさせる」ものだと思っていました。もちろんそれが必要なシチュエーションもあるのですが、「ボトムノックさせないと釣れない」と思ってしまうのはとても軽率で愚かな思い込みでした。このルアーに出逢うまでは・・・。


COTTON CORDEL CCshad
始めてこのルアーは買った時は思わず絶句しました。どんなにトゥルーチューンをしても、ちょっと速く巻くとあっちへフラフラ、こっちへフラフラ・・・。おまけに飛行姿勢が悪く、すぐ回転してしまう為飛距離も出ない。正直「つまんない買い物したな」とハズレを引いたような気分になったものです。
しかし、ある時、浅いパラ葦の中でスピナーベイトにバイトがあるものの、ブレードに触ってくるだけなのかフッキングに至らず、何か無いかとゴソゴソしている時にコイツと目が合いました。「どうせ無くしても惜しくないし・・・」そんな気持ちで投げたCCシャッドは、まだ水面に出たばかりの柔らかい葦に触れるとあっちへフラフラ、こっちへフラフラ、絶妙にスタックをかわしながら葦原をすり抜けてきます。やがてそれに誘われたグッドサイズが触りに来て、テールフック一本ながらランディングに成功するのです。
それ以来、北利根川はCCシャッドの独壇場。使用タックルはPhenix X-cal DRにABU2500C。そしてフォローの4inパドルストレートのテキサスリグがあれば一日釣りを楽しめました。後にTIFAから発売されたゼブラシャッドと共に、ショアのソフトカバースペシャリストとして愛用していました。
同じくソフトカバーに強いルアーにクラップシューター、シャローラビットがありましたが、CCシャッドやゼブラシャッドの潜航レンジは少しだけ深く、アクションも少し大きめなので、その分ゆっくり巻く事が出来ました。そしてなによりパタパタとしたアクションは魚から見てナチュラルなのか、コールドフロント通過後など、活性が著しく低下するシチュエーションでこそ効果を発揮しました。
当時、用語や概念などはありませんでしたが、思えばこれがフラットサイドクランクとの出会いだったのかも知れません。

そして次にハマッたルアーがこれでした。

POE’S RC-1
バスマスタークラシックを4度制したリック・クランの名を冠したレッドシダー製クランクベイト。
その派手な肩書とは裏腹に、当時のビッグクランクブームで人気を博したSuperCedar#400と違い、あまり話題にすら上らなかったこのルアー。しかし、岸釣りやアルミボートが中心だった僕にはこのルアーの方が身近な存在でした。
薄くて小さなボディに似つかわしくない大きな棺桶リップは、ソフトカバー、ハードカバー共に噛みが柔らかく、わざと一瞬引っ掛けて外すリアクションバイトという概念を教えてくれました。

どちらのルアーも、出逢ったのは20年以上前になりますが、当時の記憶はとても鮮明です。釣りは”自然”と”魚”が教えてくれる物だと思っていますが、釣り方を教えてくれたのはいつも、後に名品と呼ばれたルアーだった気がします。
これら2つのルアーとの出逢いが無ければ、ウチのロデオtype-Cが生まれてくる事はなかったでしょう。