日別アーカイブ: 2009年10月11日

ザリガニ何色?

今年もオールスタークラシックの「塊」ブースに出展する為、
ここの所毎日工房に篭っているので、これといってネタもなく今日もカラーの話しです。
突然ですが、ザリガニが魚から見て何色に見えるか知ってます?
自分は魚になった事がないので判りませんが(笑)、
専門家によると「緑色」なんだそうです・・・。
ワカメ食べ過ぎたとか、そういうんじゃなくて、
根本的に人間とは目の構造(色素とか)が違うので、
同じ物を見ても、同じようには見えないんだそうです。
まあ、人間から見ればシマウマが迷彩には見えない訳で、
なんか、そういうモンらしいです。
この話しとは関係あるような無いような話しなんですが、
このカラー知ってます?

ノーマンの「ファントムグリーン」ってカラーなんですが、
ルアー作りを始めた頃、某エリートプロからの電話の中で、
「ノーマンのさ、ファントムグリーンって知ってる?」
「知ってるよ。つーか持ってるよ。 よく釣れるよね~アレ。」
「あの色でさ、例のクランク作れないかな?」
「それにはまず、バルサを透明にする方法を考えてくれ。」
「あ、そっか。そういう事か・・・。何とかなんないかな?」
「なんとかって?」
「同じじゃなくていいんだよ。似たような効果が出ればいいと思うんだ。」
で、色々やってみる事になりました。
まずこのカラーは水中で周りの光を受けて、こんな感じで光ります。

まあ、光が屈折したり、ボディ内部の空間で反射したりする訳です。
泡(空気の塊)が白く光るのと同じようなモンですね。
巧く説明出来ません(工房にずっと篭っていると言語野が著しく低下してしまうので)が、白のような発色性のある下地色ではなく、かといってクロームのようなレベルの出た反射でもない、ヌメッとした光り方をするベースカラーに染料系のオリーブグリーンがキモだと思われました。
で、完成したのがこのカラー。

「スナブノーズM5 グリーンナスティ」
当初は「メタリックウォーターメロン」なる長ったらしい名前を付けてましたが、
気がつくとアメリカでは「グリーンナスティ(汚れた緑)」という名前で呼ばれていました。
まあ、こういうネーミングセンスは無いに等しいので、成すがまま、胡瓜がパパになってます。
見ての通り地味目なカラーですので、これから水温が下がりプランクトン濃度が落ちてクリアになったシャローで効果的だと思います。
これでまた取り扱い店様に叱られる訳です。
「補足説明の要るカラーばっか作ってんじゃねえ!」