日別アーカイブ: 2012年6月25日

BULLET HEAD

自分が手掛けた最初のマスプロダクツと言えばコイツです。
SHIMANO マッドパピー

実はこのルアー、大前提にまず「¥800程度」という上代が設定されていた為、
様々な部分にコスト面による制限がありました。
また、外観デザインやカラーラインナップも含め、
自分自身、不完全燃焼感の強い仕事でもありました。
今回、”MIBRO”を立ち上げる際、既にいくつかある候補の中からこのルアーを選んだのは、
もっとちゃんと時間とお金を掛けて、このルアーと向き合いたいという気持ちからでした。
先ずは前作を徹底検証。
全体のラインを起こし直して、現時点での自分の理論で構造解析していきます。

フェイス部分のモールドも含め、全体ラインも新シェイプに。
そして各部の最適化。
強度面をクリアしつつ、内部構造の余分な部分を徹底的に削り、
軽量化と同時に、空気室のボアアップ。
これよるレスポンス向上の他に、リトリーブスピードでレンジをコントロールし易くなりました。

全体のシェイプの違いはこんな感じ。

ほぼ同等のサイズ感ですが、不思議とボリュームが違って見えます。
色々とありますが、インジェクトの良い所は、やはりカラーリングです。
ウッドと違って素材に「透明」という選択肢があると、カラーはとても広がります。
例えば今回「GSH-4」というカラーがあります。

コイツを光にかざすと・・・

「いや~ん」ってくらい透けますw
このように、光源の位置で色が変わるルアーがあれば、アプローチもまた変わってきます。
当然、今後の展開として、様々なヒカリモノやインサートプレートもアリです。
クリアABSだけでなく、ボーン素材とかもありナンデス。
実はプロトが完成した時、カラーサンプルを作ろうと塗り始めたら、軽く30色くらい塗ってしまいました。
もちろん、絞込みをやっていく訳ですが、先述したように今後の展開が・・・
そんな訳で、MIBRO BULLETHEAD、KTWと同じく、ロット毎にカラーラインナップが変わりますw
つまり毎回違うカラーで発売されるわけですが、
小ロットの上にこんなワガママを「ウチも勉強になりますから!」と快諾頂いたファクトリーの皆様。
流石「メイドインジャパン」!
実際こちらの方が勉強させて貰ってばっかりなんですけどね・・・(泣)。
そんなこんなで一年近く掛かっちゃいましたが、なんとかお披露目出来ました!!