神に愛されたカラー

まあ神様っつっても人間です。
「神」と呼ばれるテキサスのおっさんの愛用ルアーの話しです。
そう、その「神様」はもちろんこの人リック・クランです。

まあクランク好きでこの名を知らない人は居ないだろうって程のお方ですね。
さて、そんな神様がプロデュースしたラッキークラフトRCシリーズですが、
今日本を代表するルアーと言っても良い位の認識度で、
プロ達もスポンサーに関係なく使っていて、
「持ってない人のが珍しいんじゃない?」ってくらいだそうです。
もちろん自分も大好きで非常に使用頻度の高いルアーなんですが、
カラーのラインナップが非常に素晴らしく、
アメリカで人気が高く、実績のあるカラーばかりで構成されています。
中でもよく使うのがこの3色・・・

コッパーグリーンシャッドとコッパーパーチ、そしてブリームです。
実はワタクシ、このブリームという色が大好きで、
RC1.5が出る前から、ノーマン社のリトルNやらミドルNやらでブリームを愛用しとります。

これは勝手な推測なんですが、
神様はノーマンと契約していた時代からブリームを偏愛しており、
RCの企画が持ち上がった時にリクエストしたのではないでしょうか?
神様のこうしたカラーの持ち越しは他にも見られ、
オウサムベイツ時代に途中から追加されたコッパーグリーンシリーズ
(白、チャート、黄色、ホイルの4色をベースに、それぞれグリーンとコッパースケールを乗せた物)や、
ノーマンの人気カラーでもあるコッパー/チャートは、
ノーマン→オウサムベイツ→BPS→ラッキークラフトと、
神様の軌跡の中から垣間見る事の多いカラーです。
(ホワイトシャッド(スプラッターバック)なんかもそうですね)
さてさて、話しは戻って、このブリーム。
なんでそんなに好きかと言うと、
実は昔似たようなカラーのトップウォータールアーで良く釣れたのがきっかけです。
この頃は仲間とトップばかりやっていて、
時間帯や光量によるカラーローテーションなんてのを研究していました。
まあ、アンダーウォーターより条件が厳しいですからね、
ちょっとしたカラーの違いとかで反応がまったく違ったりする経験が多かったのです。
そんな中、ある特定の条件になると、他とはまったく違う数のバイトを得られるカラーを発見しました。
そのカラーはチャートともゴールドとも違う、キラキラ光る黄色。
そして頭が真っ赤に塗られた物でした。
不思議に思い、その翌週も検証。
他の場所でも検証。
季節が変わってまた検証。
もちろん中には釣れない日もありますが、概ね安定した釣果を得られました。
そのメーカーとは個人的に付き合いもあったので、その事を報告すると、
「お前ぇよく知ってんな!その通りだよ!そうやって使う為のカラーなんだよ!」と・・・。
その条件というのは単純な物で、晴れた日の午後
陽が西に傾く午後3時頃から、薄暗くなり始めるまで。
ガスの状況次第では午前中も、太陽が昇って暫くは釣れる事がありましたが、
やはり安定しているのは午後でした。
それから月日は流れ、クランクベイトに嵌り始めた頃、
子供の頃から愛用しているノーマンのリトルNにブリームがあるのを見つけ、
「これって・・・あのカラーみたく午後に効くんでは・・・?」と購入。
結果はもちろん予想通りだったという訳です。
ここから再び怪しげな妄想モードなんですが、
自分が思うにこのカラー、午後の光を受けたブルーギルなんではないかと・・・。
仕事柄よくカメラマンさんと同船している事が多いんですが、
あるカメラマンさんと雑誌の仕事させて頂いた時に、
自分が周囲の状況を見て、ルアーのカラーを換える度にウンウンと頷くんです。
「僕、なんか変な事してます?」と聞くと、
「いえいえ、職業柄常に”色の温度”を測ってるんですが、
僕らから見て納得出来るカラーローテーションする人だな~と思って(笑)」と・・・。
いやあ、自分達釣り人はこれまでの経験則でルアーを決めているに過ぎないんですが、
やはり光を相手に仕事している人は、そんな見方をするんだな~と逆に感心しちゃいました。
でも、そういう情報は科学的根拠に乏しい自分達釣り人にとっては何よりの自信になります。
だってそもそも「ブリーム」ってこんな橙色じゃないでしょ?
きっとこれを考えたノーマンの中の人にも、色の温度とか詳しい人が居て、
水中の状況や魚の習性なんかを基にカラーを考えていったんでしょうね。
もしかしたら単純に”潜って見た”ってパターンかも知れませんがw
ちなみにアメリカのプロ達がよく、
「ここはブルーギルが多いからな」とか言って、
パンプキンカラーのワームをセレクトしているのを目にします。
かのKVDが、ブルーギルを意識してパンプキン/グリーンフレークのグラブを投げているのを見た時、
「おお!琵琶湖の長浜あたりとおんなじやん!」(長浜たいして知りません。知ったかです。)
それからパンプキンにチャートテールのチューブを使っていたプロが(誰だったか忘れました)、
「これはブルーギルをイミテートしているんだ!」とか言ってた時も感動でしたね。
だって大好きなルアーのひとつで、自分の考えと同じでしたからw
だからね、勝手に思うんですよ。
ブリームってパンプキンなんじゃないかって(爆)。
じゃないとワザワザ吹かないでしょ。
黒いラメとかw
つまり、当時最新トレンドだったパンプキンカラーを、
クランクでも塗ってしまえ!って。
それがブリームのルーツなんじゃないかと。
まあ、あくまで勝手な推測ですw
それにしても”神様リック・クラン”はやっぱり凄いですね。
ものっすごい量のデータ蓄積があるんだという事を、
RC1.5のカラーラインナップが教えてくれます。
さて、そんなブリーム好きなKTWが塗ったブリーム。

水中ではどんな風に見えるんでしょうね?
ここはもう、水中の人に検証してもらうしかないです。
「ギャザー!半魚人発進せよ!」(爆)