ジャークロッドネタが意外に好評だったのでもうひとつ・・・
この2種、個人的に使用頻度が高く長年愛用しているルアーなのですが、
シャッドの方はDUELのSH-60SP、ワームの方はチューブベイトです。
SH-60SPの方はともかく(オールスターで赤羽修弥さんも使ってましたね)、
チューブの方は最近国内ではあまり売ってる所を見なくなりましたね~。
自分は古い人間なのか、単にアメリカかぶれなのか、このチューブベイトが大好きです。
ジグヘッドでも使いますが、テキサスリグでもよく使います。
アメリカでチューブと言えばボビー・ガーランドやギド・ヒブドンといった名前を連想する人も多いと思いますが、
最近このチューブをよく使う選手と言えば、アイク(マイク・アイアコネリ)が有名ですね。
今年のクラシック(ルイジアナ:レッドリバー)でも、チューブテキサスで釣っていました。
この時アイクが釣っていたのは「サリバン」というクリークで、水深は5ft前後という浅いエリアだったのですが、ケイシー・アシュリーのジグも、アイクのチューブテキサスもなんとスイミングで使っていました。
「それが何?」って思う人も多いと思いますが、近年チューブベイトは北部を中心に売れていて、特にゴビー(ハゼ)が大繁殖したエリー湖の攻略用ルアーというイメージが定着していました。
しかしアイクは南部の様々なレイクでチューブを使っていて、好成績を収めています。
そんなチューブベイトを使う為にこれまで様々なロッドを使ってきました。
中でも気に入っていたのはフェニックスのボビー・ガーランドモデル(まんまやんけ)やTS59L。
最近(?)のではメガバスのF3-59XSなんかのティップは硬めでアクションを付けやすく、
ベリー~バットは加重に対してスムーズに曲がっていく・・・
そんなロッドをジグヘッドやライトテキサスに愛用していました。
チューブのジグヘッドの使い方はいくつかあります。
ボトムの落として強めのトゥイッチでリアクションを狙う方法。
スピッピン等でオーバーハングや桟橋をスピーディーにチェックしていく方法。
とにかく何もしないでカーブフォールからそのまま中層をフワフワと漂わせるように巻いてくる方法。
中でも中層を巻いてくる方法はコツを掴み難く、フォールさせる度合いも感覚任せの為、マニュアル化し難い釣りでもありました。(当時それを「そろそろ具合」と呼び、「そろそろかな?」という感覚を把握しているかどうかが釣果を左右しました)
このアバウトさが日本でメジャーになれない理由かもしれません。
こんなアバウトチューブ野郎にとってロッドは案外真剣な悩みでもありました。
こういう釣りをするロッドですから意外に使用用途は広く、
ソフトルアーだけなく小さなシャッドやミノーをジャークするには最適なのですが、
いかんせん今の日本のスピニングロッドにはこういうロッドが殆ど存在しないのです。
そんな訳で「無ければ作ろう鎌倉幕府」のFD開発チーム、嬉々として取り組む訳です。
まず手始めにロッドのレングス。
感覚を掴む為にまずは慣れた5ft9inから初めてみるのですが、
プリプレグ選択の自由度が増した現在、軽く、強力なブランクによって、
「もう少し長くてもよくね?」と・・・。
そこで6ftのプロトも作るんですが「なんか違う・・・」
思ってもみなかった所で暗礁に乗り上げる不安感。
しかし、結局は6ftモデルのグリップは1inぶった切った結果、「おお!!」となり、レングス決定。
次にガイドで問題発生。
近年のニューコンセプトガイドがなんだか違和感・・・。
「ガイド減らそう!ファーストテーパーじゃないんだから6個でOKでしょ?
その方がスキッピンもし易いと思うし・・・」って事でガイド交換。
ブランクの方はこれまで培ったあらゆるプリプレグを試し、プライパターンを吟味。
1アイテム毎に素材も設計も違うFD製法で煮詰めていきます。
こうして完成したFD TS2511L。
チューブやノーシンカーをオーバーハングのピンスポットにスキップさせ、
抵抗の大きなチューブを軽快に跳ねさせ、中層の僅かな変化(バイト)を敏感に感じ取る。
岩盤ディープのドゥードゥリングやライトテキサスのスイミング、
スモールベイトやソフトベイトのジャーキングと、
アングラーのアイデア次第で様々な用途に使える王道とも言えるバッシングスピンになりました。
何気にFD最軽量のスペックとフローターロッドとして地味に人気のあるモデルです。
ちなみにこのロッド・・・昔をよく知る霞時代の友人達には大ウケでした。
「持った瞬間にツカケンプロデュースだと判りましたよ~」との事w
個人的にも一番気に入ってるスピニングモデルです。