タックル」カテゴリーアーカイブ

夏本番?

相変わらずグズついた天気が続いてますが、ウチの近所は夏祭り。
朝からセミも鳴くようになりました。
先日また浸水した工房はまだカビ臭いですが、なんとなく夏到来ですw
日頃クランクばかり投げている感のあるワタクシですが、←ホントの事だろ
夏ともなると、もっと夏らしい釣りもします。←意味不明w
やっぱ夏と言えばヘビーカバー!
うだるような暑さの中、グラスベッドやゴミ溜まりを、
ヘビーテキサスで攻めるパンチングは、今や夏の定番ですね。
今日は時間が出来たんで、先日使ったタックルの手入れや、
調子の悪くなったリールの修理。
夏仕様にタックルを組み直したりと、ちょっと「釣り人」してましたw

最近多いのが「ジグやフリップにNFCのどのモデル使ってるの?」というご質問。
以前ご紹介した時は具体的な番手とか無しだったので、今回は使ってる機種をご紹介します。
ピッチングで使ってるのがMB-717とMB-718の2本。
717は少しティップが柔らかいので、軽いリグや食い込み重視。
高比重ワームのノーシンカーとか、バックスライド系、軽量なテキサスリグなど、
リグが軽くてもティップが入るのでピッチングしやすく、
アクションしてもカバーからリグが離れ過ぎないタイトな攻めに使います。
718はそれより少しハードなティップのピッチングロッド。
「ティップがハード」というとマイナスなイメージを持つ人が多いかも知れませんが、
10g以上のヘビーなテキサスリグを使用する時、
ティップがリグの重さでお辞儀するのは、操作感がもたつくだけでなく、感度も低下します。
特に、夏場のリザーバーで岩盤やドロップオフを狙うヘビーテキサスは、
1/2~3/4ozのシンカーを使い、深いボトムに速く到達させるだけなく、
速くトリッキーなロッドワークでリアクションを誘っていく釣りです。
そういう場合、リグの重さにティップがレジストしてくれないと、魚を誘えません。
同様に、テキサスリグより水流抵抗の大きなラバージグなども同様です。
カバーをスピーディーに撃っていくには、ある程度のティップの張りが不可欠です。
その上のシンカー、つまり3/4oz~1ozクラスを使ってマットを突き破る時は、
一番お気に入りの77FLIPの出番です。
コイツは元々パンチング用ではなく、いわゆる「フリッピンスティック」です。
そんなにビンビンに硬い訳ではないのです。
アメリカの釣具屋さんや向こうの友人達のタックルを見て思うのは、
「あんまり硬いロッドを使ってない」って事です。
確かにアメ物はゴツイですよ、でも決して「硬くはない」んです。
特にフリッピンのように近距離の釣りの場合、
ロッドが硬すぎた場合、バレたり、切れたり、折れたりと、ロクな事がありません。
近距離だからこそ、ロッド全体で受け止め、魚の動きをトルキーに受け流す必要があります。
7’7”というロングレングスだからこそ出来る深いストロークのサスペンション。
日本では殆ど見ないパラボリックベンドのリアルフリップ竿。
一日フリップしても疲れない軽さも魅力です。
この3本がいわゆる「撃っていく竿」です。
本当にフワッと軽いのに、モッチリした曲りはクセになりますwww
そうそう、夏の釣りで忘れちゃいけないのがトップウォーターです。
先日も秋田で夕マズメにトップの時間が来て、
久しぶりにポッパーで釣りました。
3~4mから浮かせるゼル・ローランドばりの釣りなんですが、
ここで活躍したのがMB662というロッドです。
元々はベイトフィネス用らしいんですが、初めてみた時から決めてました。
「プラグに使おう!」と。www
ですのでコイツにセットしたリールにはナイロンラインが・・・。
トップウォーター、ジャークベイト、ダイビングシャッドなど・・・
ロッドティップでアクションを付けて誘うタイプのルアー全般に使ってます。
正にテクニカルライトプラッギンwww
前に使っていた6’6”のライトアクションよりメッチャ軽いので、
かなりシャープな印象なんですけどね・・・やっぱりもっちりド級のトルクです。
60cmの鯉を仕留めましたが、全然楽勝でした!(爆)

ニューロッド

最近もっとも多くいただく質問のひとつに、
「今どこのロッド使ってるんですか?」
「この前ブログで載ってたロッドはどこのですか?」
というのがあります。
普通にウチの新ブランドより関心高いみたいで複雑な心境ですw
まあでも、それだけ関心持って貰えるというのは、とても光栄な事です。
というわけで、今使ってるロッドはアメリカ、ワシントン州(DCではないですよ、田舎のほうです)
ノースフォークリバーのほとりにある小さなブランク工場、
Northforkcompositesです。
http://northforkcomposites.jp/
この会社の名前、アメ物好きなら聞いた事があると思いますし、
ゲイリー・ルーミスの名前を知らない人はそうそう居ないと思います。
もちろん自分もそうでしたが、「ま、G-Loomisみたいな感じでしょ?」位にしか思っていませんでした。
しかし、昨年色々と触ってきたロッドの中で、「これは!!」と思ったのがこのロッド、

J-custom1.0というシリーズでした。
高弾性のようにシャキッと軽量でありながら、低弾性のようにムッチリした曲り。
グンっとしなるように曲り、狙った所にそのままリリースするキャスタビリティ。
どこまでも魚に追従するようにベンドしながらも、ド級のトルク感。
ほんとね、「曲がる」と「柔らかい」は別物なんだと。
「硬い」と「パワーがある」は同義語ではないんだと解らせてくれます。
なんというか、とても自然に、身体に負担を掛けずに釣りが出来る釣り竿。
この気持ち良さが気持ち悪い。(もちろん褒め言葉ですw)
そんなロッドです。
世界のバスロッドが進化しているように、ゲイリー・ルーミスもまた進化しているんですね。
これだけのキャリアを持ってしても、決して守りに転じない。
成長を止めない人ってカッコイイです。
なんやかんやで既に5本も買ってしまいましたが、
その分釣りへのモチベーションは最高潮ですwww

タックルセッティング

BasserALLSTAR会場ではルアー制作や使い方について、
色々なご質問を頂いたのですが、
意外(?)に多かったのが、
タックルセッティングについてです。
まあ、これに関しては「塊」に限らず、
毎年フィッシングショーでも多くの方からご質問頂きますので、
やはり皆さん関心はあるけど、ルアーと違って高い買い物なので、
とても慎重に熟考されてるんだな~と感じます。
自分の場合は特に、メディアや動画などの露出が少ないので、
この夏に出演させて頂いた、スカパー!釣りビジョンの、
松田悟志くんの「BBブラザーズ」が案外貴重な動画だったようで、
番組内でのクランキンに関するご質問も多く頂戴しました。
「BBブラザーズ」をご覧頂いた方々から頂いた感想に、
「あんな速く巻くんですね!」
というのがありました。
自分のようなペーペーの場合、
テストや撮影はいつも情報なしのぶっつけ本番が多く、
また、本人もそれを楽しんでる部分がありますw
そうなると重要なのが、
「いかに早くその日の適正レンジとスピード」を見つけ、
その日のコンディションに適応出来るか。
先ずは魚の居場所というか、タナを見つけ、
その状態と反応してくるスピード、というかクセみたいな物を見つけていきます。
それが解ったら、その状況に合わせてルアーのアクションやカラーを詰め、
必要とあればタックルシステムの再構築までを行い、
状況へのマッチング精度を上げていくようにします。
その為、釣り場に入った初期段階では、
極端に速く巻いたり、遅く巻いたり、
ストレートで引き切ったり、緩急を着けたりと、
極力色んな事をやってみます。
あの収録では、前日の夕方までルアーの出荷作業をやっていましたし、
あの湖に行く事自体久しぶりだったので、
リアルに普段レイク入りした瞬間と同じ事をやっています。
ここ数年よく頂くご質問に、
「何故グラスロッドを愛用するのか?」
というのがありますが、
これも番組中でも述べましたが、
グラスロッドでなければならないという事はなく、
むしろリールやラインといった、
他のファクターとの組み合わせの方が重要だと思っています。
例えば自分の場合、タックルシステムを構築する上で、
先ず初めに考えるのがラインで、
使うルアーやシチュエーション、アプローチに対してラインを決定し、
そこから適応するロッドやリールを選んでいきます。
自分の場合、クランキンにおいてはフロロカーボンの使用頻度が高いのですが、
それはナイロンモノフィラメントに比べて、硬く、
張りが強いという部分を重要視しています。
硬く、張りのあるフロロカーボンは、
カバーにルアーが接触する直前に僅かに反発を強め、
また、ルアーからの振動を伝えやすい為、その情報を伝えやすく、
カバー接触の直前にリトリーブを緩める事で、
スタックを回避し易くなると感じています。
反面、ルアーの振動を伝えやすいという事は、
ルアーがアクションする際に発する余計な音も伝えやすく、
特に高反発なロッドと組み合わせると、
弦楽器のように水中に振動を垂れ流す原因にもなります。
自分の場合、こうしたいわゆる「糸鳴り」のような現象は、
大型魚を狙う上で極力小さくしたいと考えている口で、
出来ればその張りつめたような部分を吸収緩和する為にも、
反発力を抑えたロッドを使って、より自然な振動波のみを魚に伝えたいと考えています。
グラスロッドに代表される低反発なロッドは、
その一目で解る特色から、魚のバイトを弾き難く、
カバーへの深いスタックを防ぎ、
バラシを減らす事が出来るという点にスポットが当たりやすいのですが、
実はそのフレキシブルさがルアーのアクションをスポイルし難く、
機械的で不自然な振動(音)を抑え、
ラインの存在感を小さくする事で、
魚の警戒心を薄め、より深いバイトに持ち込む事が出来ると考えています。
これらに合わせるリールなのですが、
実はそれほど明確な決まり事がある訳ではなく、
ルアーや状況に合わせた物をチョイスしている、という程度です。
なぜなら、一口にクランクベイトといっても大きさは色々で、
小さくなれば巻き抵抗は小さく、
大きくなれば巻き抵抗は大きくなります。
単純に掛けた後のファイトの事だけを考えれば、
リールのギア比は速ければ速い程有利です。
大型魚がこちらを向いて突進したり、
急に方向を変えた時にラインを巻き取る時、
常にラインを張った状態でロッドの曲りをキープ出来るからです。
遠くで掛けて追いアワセを行う場合にも有効でしょう。
しかし、ルアーを巻く場合はルアーの巻き抵抗に合わせる必要があります。
よく言われるのは「ローギア=ゆっくり一定の速度で巻く為」
「ハイギア=速く巻き上げる為」という定説ですが、
果たして本当なのでしょうか?
友人に頼んでこんな実験をしてもらった事があります。
異なるギア比(巻上量)のリールを2台使い、
同じスピナーベイトを巻いた時の水中映像。
もちろんルアーを投げる被験者の方には内容を伝えず、
「一定の層をスローロールして欲しい」とだけ依頼。
結果、ギア比5:1のリールで巻いた軌跡は巻始めから一気に加速し、
水面下の表層をキープ。
7:1のハイギアはスローな巻き上げから低層をキープし、
足元に近づくにつれ、さらに下降線になり、ボトムスレスレを・・・。
この時、リールを巻くアングラーに起こっていたのは、
リールからの情報量の差による誤認だったでしょう。
つまり、巻き上げトルクの大きな5:1のリールは、
ルアーからの振動を伝え難い為、ブレードの低速回転を認識出来ず、
アングラーは回転振動を得ようと無意識に巻き上げ速度を速めてしまう。
対する7:1は巻き上げトルクに乏しい分、ルアーからの振動に鋭敏で、
しかも距離が縮まればより顕著になる為、
アングラーはルアーが水を噛み過ぎて浮上していると錯覚、
さらに速度を緩めてしまったという事です。
ルアーの巻き上げ速度とリールの関係性を考える時、
リールのギア比ばかりが話題になるのですが、
案外大事な部分を我々アングラーは見落としているのではないでしょうか。
ローギアだから遅い、
ハイギアだから速い、
確かにスペックで考えるとその通りです。
しかし、それを巻いているのは電動モーターではなく人間です。
タックルを通して入ってくる情報次第で、
人間は無意識に速度を速めたり、遅くしたりしているのではないでしょうか。
人間の感覚って案外敏感です。
抵抗の少ないスキニー用フラットサイドを巻く時は自然に速く、
ウィグルワートのようなドタバタワイドウォブルを巻く時は無意識に遅く、
そのルアーの持つ最適な速度を、振動から読み取って調整していると思います。
さて、こう書くと、
「また塚本飽きもせずハイギア推奨かよ!」
とか思われるかも知れませんが、
実は塚本、ローギアも使います。
それがルアーの大きさや巻き抵抗の大きさに関係してくる話なんですが、
そもそもクランクベイトというルアー、
自分の場合それ程スローリトリーブで使いません。
先に書いた通り案外速く巻いています。
その理由は、クランクベイトを使う上で重要だと思っている事に、
ルアーのスピードがあります。
それは振動だったり、引き波だったり、色々な理由なんですが、
何よりルアーを偽物だと見破られない為には、
ある程度のスピードは不可欠だと思っています。
以前から言われるクランクに関する話に、
「クランクにはローギア」説なるものがあります。
実はこれ、自分が学生の頃からあって、
その頃のハイギアリールは「4.7:1」が標準。
それでも「3.5:1」なんてギア比のリールが、
「クランキン用」として売っていたんですよ。
4.7:1っていうと、昨今ローギアと言われる5:1より遅いんです。
それが徐々に一般的なギア比が上昇するにつれ、
クランキン用ギア比も上がってくる訳です。
「はて?これはいったい?」
もしも「クランクベイトにはこの速度」という決まりがあるなら、
その巻き上げ速度は不動の物でなくてはならないはずなのに、
リールを作るメーカーの技術力によって変動するのであれば、
それは魚の都合ではなく、人間側の感覚の問題なのだと。
考えられるとすれば、ルアーの巻き上げ抵抗という部分のみ。
この辺りに絞ったテストを自分なりに行っていくうちに一つの答えに・・・。
しかし、果たしてその考えが正しいのかどうかは、
「クランキンにはローギア」という認識が生まれた国に行き、
クランクベイト好きなアングラーや、
釣りを生業にしている人に質問してみるしかない・・・。
アラバマ在住の友人(バレバレですが)のお蔭で、
結構色んな人に聞く事が出来たのですが、
だいたいの感じとしては、
「基本的にはかったるいから速いリールがいいけど、
デカイディープクランクゴリゴリ巻くならローギアのがいいな。」
特にプラから含め一週間もケンタッキーレイクで巻いてるような連中は、
「一週間も巻いてると、ハイギアだと手首イワすっぺよ。」
まあ、かなりというか、思った以上に大雑把な回答で、
期待したような繊細な使い分けのような物が聞けた訳ではないですが、
それでも彼らの釣りを見せて貰えた事で、
こちらが予想した以上のハッキリとした回答を実感する事が出来ました。
彼らの釣りはとにかく速い。
ESPNのバスマスターエリートシリーズを観た事がある人なら解ると思いますが、
ファットフリーシャッドの一番デカイ奴とか、
ストキンの5番とかをビューンと投げて、
ブレイクやディッチ目掛けてゴ~リゴリゴリゴリ!と、
もの凄いスピードで巻いて来る訳です。
そう、ゆっくり巻く為にローギアなのではなく、
速く巻く為のローギアだった訳です。
クランクベイトが本来の動き、
アトラクターとしての本質を貫く為には、
結構な速度と、メリハリが必要だった訳で、
スローにスローに巻いていても、その効果はなかなか発揮出来ないという話でした。
ちなみに、先にお話しした「BBブラザーズ」でも、
2日目に漁師クランクディープを使って、
岬を攻めているシーンについても、結構ご質問頂きました。
その殆どが「漁師ディープをあんな速く巻くんですか!」って感じでしたが、
あの時使っていたリール、
実はプロトの時に作って貰ったローギア(5:1)入れてます。
あの速度を再現するとしたら、コンクエストの方が向いていると思いますね。
ハンドルレングスやトルクから言って、200番の方がやりやすいと思います。
さて、脱線しまくってあらぬ方向に行ってしまってますが、
今月のBasser誌の雨貝さんの記事にもありましたが、
昨今のアメリカのディープクランキンは、
より速く、よりスムーズにクランキンを続けられる方向性に行ってると思います。
それを最も印象つけたのは、昨年アーロン・マーテンスが優勝した、
アラバマ州ガンターズビル戦でしたね。
マーテンスを始め、多くの選手はラッキークラフトのRC2.5DDを使い、
チャンネルが寄った側のショアを釣っていたようですが、
マーテンスが使っていたのはメタニウムMgDC7という、
ギア比7:1のハイギアリールでした。
映像で見る限り、感度重視の抜いたリトリーブではなく、
結構トルクを掛けて巻いていたようなので、
それなりの速度で巻いていたのでしょうね~。
以前もこのブログで書きましたが、
アメリカにおけるRCシリーズの躍進は相当なものです。
新発売になったXDといい、当分はアメリカのクランキンを牽引しそうな勢いです。
今年の春、アメリカ出向から帰ってきた某社開発担当と、
ラッキーのXDとストキン6XDを投げ比べてみたんですが、
どっちもいいルアーですね~♪
スルスルスル~と巻けて、ディープまで一直線でした。
実はウチも以前から1610MLFに6.2:1ギアで楽々巻けるディープクランク作っていて、
先日西根さんと利根川で合同テストやった時にいい感触だったんですが、
飛距離においてはどうしてもプラ製に後れを取りますね~。
頑張ります!

昨日の新兵器

今日は豪雨の降り注ぐ中、一歩も出ずに完成間近の新工房で、
色々な設置作業をしながら、
「う~ん、完璧だ!100%や!」とかひとりごちてた訳ですが、
工房とタックル置場が隣接したお陰で色々な事が楽になるような気がします。
例えば釣行前のタックル準備w
念願のデカい作業台(1820×910)が出来たので、
持って行くタックルをズラリと並べてリギングしたり、
ボックスの中身をドバッと広げて整理したり、
それらを椅子に座ってゆっくり行える幸せです。
これでボートまで同じスペースに入ってれば桐山のガレージ並みですが、
日本の住宅事情でアレはなかなか困難でしょうね~。
さて、昨日紹介した”新兵器”ですが、
リグなどの具体的な詳細は端折ってましたね。
使用したリグはジグヘッドリグ。

写真はOWNER社の”オカッパリヘッド”
テキサスみたくセルフウィードレスにリグれる優れモンなんですが、
チューンというか、多少フックに手を入れてます。

写真で見て頂くと一目瞭然ですが、
上のノーマルに比べてポイントが開いてあります。
別に焼き戻しとか面倒な事をしている訳ではなく、
プライヤーで広げてるだけです。
しかしこれだけでフッキングは桁違いに向上します。
まあ”ちっこいバルキースピア”のようなもんで、口腔内にガッツリ掛けれます。
で、これをジャスターホッグ3.3にセットする訳ですが、

フックポイントは完全に埋めてしまいます。
(フッキングが心配な場合は一度貫通させてポイントの通り道を作ってから埋め戻します。)
フックは完全にワームの中にあり、完全なセルフウィードレス。
ヘッドのアイは特殊で、斜め前方に付いていて、
アイの形状自体も普通のジグヘッドより短く、ヘッドに埋まったような形状の為、
ゴミや藻などが引っかかり難いので安心してカバーを攻めれます。
そしてこのリグを使用するタックルが、

ファイナルディメンション・アンリミテッド274M
ロボ奥田さんプロデュースの対デカバス用フィネスロッドです。
このロッドの特徴は何と言っても軽量なリグを使える事で、
”無理すれば使える”という事ではなく、”それ用”である事。
”軽い物が投げられる”のではなく、繊細に必要な情報を感知しながら、
こちらの意図した動きをルアーに伝えるという事にあります。
この辺が”単にデカイ魚を釣る”のと”ライトリグでデカイのを仕留める”の違いです。
PEラインを使用した場合、ライン自体に伸びが無い為、
タックルには相当な負担が掛かります。
そしてタックルに負担が掛かるという事は魚にも負担が掛かるという事で、
タックルと魚との接点である「魚の口」と「フック」に負担が大きいという事です。
重い魚体に小さなフック、ライトリグで大きな魚を獲るには、
”どうやって力を分散し、吸収するか”が課題となります。
そういう意味でこのロッドは唯一無二な存在と言えるかも知れません。
ではなぜこのロッドを遠賀川の、それも超接近戦のサイトに使おうと思ったか。
それはこのロッドの長さにあります。
普通に考えれば、オーバーハング下に撃ち込むならロッドは短い方が楽です。
しかし、問題は撃ち込んでから食わせるまでと、食わせてから獲り込むまでにあります。
このロッドの7’4”というレングスは、実は軽量なリグをバーチカルに操作するのに最適です。
投げた先で上下に動かしたいのであれば、理想はルアーの真上にティップがある状態。
長ければ長い程遠くで誘えるという理屈です。
そして掛けてからはロッド全体が魚の動きを受け止め、
ドラグを滑らせる事なく強引に引き摺り出せます。
実際45程度の魚なら、ドラグが滑り易いPEでありながら、
ジリとも言わせず魚の動きをコントロールし、
覆い茂った竹林から引き出す事が出来ました。
キャスティングなど、技術でどうこう出来る部分は練習次第でどうとでもなります。
しかし、技術ではどうにもならない物理的な部分は道具でカバーするしかありません。
頑張っても手は伸びませんし、伸びても困りますしねw
274M×パワプロPE×チビジャス!
この組み合わせはハマりそうです。

アンリミテッド

ここのとこ旧店舗の改装と、友人の工房で製作中のB7gen4の事でバタバタしております。
そんなプチヒッキーな生活を続けている間に、全国釣具店様ではFDアンリミ発売になってます。
さっさと通常の生活に戻らないと未来警察ウラシマンになってしまいそうです・・・。
さて、FDアンリミも無事発売になったという事で、自分が担当したベイト2本について、
簡単ですが、自分なりの使用用途など解説してみたいと思います。
:166ML
このロッドは6.6ftというレングスを持ちますが、
負荷に対しての初期曲がり位置が結構手前にありますので、
あまり長さを感じない取り回し易さを備えています。
ルアーをアクションさせやすい張りのあるティップに、急激なバイトを弾かないベリー、
魚の動きを封じて絡め獲ってしまうフラットトルクなバットセクション。
軽量で軽快な使用感でありながら、投げ易く、動かし易く、乗せ易く、バラし難い。
「軽いけど弾く」とか「乗るけど重い」というようなストレスの溜まる2択を破壊しました。
このロッドで使いやすいルアーは110サイズの大型ジャークベイトや
90mmクラスのダイビングジャークベイト。
3/8oz~1/2ozクラスのスピナーベイトのショア撃ち。
3/8oz~5/8ozのクランクベイトなどの横の釣り。
スプークなどのトップウォーターに使えます。
また、ベリーがしっかり曲がるので、ドロップショットや小型フットボールジグ、
ライトテキサスなどバーチカルな釣りでもバラしやブレイクが少なく使いやすいです。
パワーフィッシング(横の釣り)にもフィネスフィッシング(縦の釣り)にも対応出来、
日本のフィールドにマッチしたパワーバランスの釣りを幅広く展開出来ると思います。
:170M
7ftのミディアムパワー表記ですが、
パワーポイントの移動によって応力が集中し難い為、
2ozクラスのベイトをオーバーヘッドで振り切る事が出来ます。
初期曲点はティップから約15cm程度の部分、
そこから負荷が上昇するに従ってバット部分までスムーズに加重がシフトします。
つまり軽量ルアーを操作しやすいしなやかで軽快なアクションでありながら、
フラットなトルク特性を併せ持ったモデルだと思います。
位置付けとしてはTS172MHPFのライトモデル。
葦際などのライトカバーにバルキーな高比重ワームのノーシンカーリグを軽快にピッチし、
微妙な接地感やカバーのタッチ、ソフトなバイトを確実に感知し、
魚をすっ飛ばさないよう丁寧なランディングを行えます。
同時にキャスタビティにも優れ、バイブレーションやスピナーベイトの広域サーチでは、
パワーポイントのシフトによって、縮んだバネが一気に開放されるように、
より少ない力で疲労の少ない連続フルキャストが可能です。
感度面では高比重スティックベイトのノーシンカーリグを筆頭に、
中層スイムに必要な繊細な巻き感をより明確にリールに立ち上げます。
中型スイムベイトや巻きラバなど、中層でのフワ感の中で、
全ての情報を金属的に増幅するのではなく、
グラスの一本一本を正確に感知し分析する繊細さを持っています。
とまあ書きたい事は山のようにありますが、
まずは店頭で確かめて頂きたいと思います。
この文章から想像されるロッドとは、また違った印象になるのではないでしょうか。