本日知り合いの工房に行く途中、いつもお世話になっているハニースポットさんに寄ってきました。
すると友人の内村チーフ、いつものように入荷商品と格闘中・・・

中身は大量のファットフリーシャッド。

ファットフリーシャッドと言えば、当時最強を誇ったディープクランク、
POE’Sセダーシリーズを妥当する為に、プロドコが威信を賭けたクランクベイト。
近年ではティミー・ホートンによってエリートシリーズでも活躍を目にします。
自分もよく使うルアーですが、メキシコでも非常に人気が高いと聞いてます。
正にワールドスタンダードなクランクベイトです。
ファットフリーのアクションはそれ程ワイドではないのですが、
テールを振る力が強いというか、非常にパワフルな波動を生み出します。
また、固定重心でありながら、飛距離も充分なので、
北風の吹き荒れる寒い時期でもストレスフリーで釣りをする事が出来ます。
それにしても、街はクリスマスシーズン到来なこの時期に、
リアルアメリカンクランクをガッツリ仕入れるあたり流石内村!
クランカー魂と・・・愛を感じました。

既にこれだけあるファットフリーコーナーにプラスしてアレですからね・・・
「全シリーズあります!」と豪語するだけの事はあります!
もちろん早速いかせて頂きました。
結局クランクばっかり買ってるんですけどねw
クランキンリール
自分の釣り、というよりタックルの認識を大きく変えてくれたリールがあります。

それがこの「スコーピオン1000Mg」なんですが、
このリールに出会うまで、リールで重要視する部分は飛びのスムーズさと、
巻き上げの滑らか、そして耐久性でした。
もちろん少ない力で飛ぶに越した事はありませんし、耐久性は大事です。
出来れば剛性の高いボディで高回転のブレを抑え、
それによる耐久性が全てであるように思っていました。
当時のフラッグシップはコンクエストDC、そして名品と謡われたアンタレスARがありました。
しかし、「インストラクターに見て貰うような価格ではないんですが・・・」と遠慮がちに渡されたこのリールを何度かキャストした時、これまでのシマノリールには無い衝撃が襲ってくるのを感じました。
「巻き感度が異常に高い・・・」
それまで使っていたコンクエスト100やアンタレスARに比べ、
クランクベイトが発する振動、ボトムやカバーとのタッチ、
ウィードの一本一本を感じるようなセンシティビティーを持っていました。
「これ、ギアの素材変えた?」
思わずそう訪ねてしまった程でした。
テスト用に用意した様々なロッドのうちで、
シャウラのようにグリップの重いロッドや、弾性の高いカーボンロッドはそれ程顕著ではないものの、
当時使っていたワンオフの6,10ftグラスクランキンロッド(後のFDコンセプトモデルとなったテストモデル)では、明らかな違いとして同行した技術者にもそれが判る程の違いでした。
発売後、このリールは自分のメインリールとなり、クランキンだけでなく、ピッチンフリップやジャークベイト、スピナーベイトにも使用し、ライトハンドル6台、レフトモデル4台を所有するに至り、
ファイナルディメンションシリーズのテストではメインリールとして活躍する程の偏愛ぶりになりました。
当時は「ギア非が高い程鋭敏になる」という風潮もあったのですが、スコーピオン1000Mgと同じジュラルミン製ギアを搭載したアンタレスDCでは、このクランクベイトへの高い感度を示したのはギア非5,8:1のローギアモデルでした。
ここで判ったのはギア非そのものではなく、ハンドル一回転における最大巻上げ長が65cm前後である事。
それがグラスロッドを用いたクランキングで最も鋭敏なタックルマッチングではないかという事でした。
このマッチングでタックルを組む限り、経験の少ない新入社員であっても琵琶湖南湖でのグラスクランキンを容易な物にし、藻ダンゴ状態になる事無く、クランクベイトを泳がす事が出来ました。
自分達の中でクランクベイト=ローギア神話が崩壊した瞬間です。
これにより、メタニウムシリーズの新機種であるメタニウムMgは、単なる’05メタXTのMg化から大きく姿を変えていく事になりました。

ボディ全体の高剛性化と極限の軽量化、人間工学に基づいたボディデザインが成され、同時に巻き感度をアップさせるあらゆるエンジニアリングが施されていきました。
特に気を使ったのがこの部分。

後のレフトモデルやDCユニットの搭載も視野に入れた上で、
3フィンガー、2フィンガーも含めたあらゆる方向へのロッド保持を考慮したパーミングプレートです。
これらのリールの誕生によって、クランクベイトの釣りが自分の中で劇的に変化しました。
これまで、シルキーで滑らかな巻上げにあっても、ティップが曲がっていくまで何が起きたか判らない状態にあっても、より軽く、ストレスフリーで巻き続けられる事が身上と考えていたリールが、
ロッド以上に鋭敏で、ルアーの泳ぎの質まで見極められる存在になった事。
ウィードの種類や密度を感じとり、一秒先を見越して巻く事が出来るようになった事。
魚が食いついてくれるのを巻きながら待つ釣りから、自分で間を作って食わせにいけるようになった事が、どれだけ大きな力になった事でしょう。
その後発売されたアルデバランMgは最後までギア非のテストが難航しました。
で、結局、このサイズで考えられる最大巻上げの7:1と、
市場が望む小径スプールのローギア5,8:1という2機種が発売されました。
自分的にはこのリール、32mm径のスプール内に直径30mm程しかラインを巻いていません。
これによって、最大巻上げ長は約65cm。
メタMg等と同等の巻き上げ長になるという訳です。
アルデバランはスプール径が小さい為、軽いルアーでもレスポンスが良く、
ライトラインや小さなルアーの使用に抜群の適応能力を持っています。
スモールクランクやフラットサイドの使用が多い冬のシャローでは重宝します。

また、先日、友人である「迷ぴあにすと」さんにお願いして、湖北である実験をして貰いました。
「果たしてローギアリールは本当にゆっくり巻けるのか?」というテーマで、
スピナーベイトのスローロールを含む、巻物系のルアーでカメラと共にレンジを追いかけて貰いました。
結果としては、「ほぼ予想通り」という感じでしたが、
ANGLER’S CHANNELに動画と一緒にコラムUPしてくれてますので、興味ある方は是非。
『迷ぴあにすとのWhat’s a Wonderful World』
これまで想像していた事、単なるスペックから予想出来る事とはまったく違う結果が待ってますよ~。
正に「Don’t Think! Feeeeeeeel!!」って感じですw
ニシネルアーワークス
自分には師匠というか、ルアー作りを始めるきっかけとなった人物が居ます。
それが現Nishine Lure Works代表の西根博司さんなのですが、
出会った頃はシマノ社のルアー、トリプルインパクトのテストをしていて、
西根さんがコンセプトモデルのデザイン、自分がテストアングラーという立場でした。
その頃の西根さんは既にドリームラッシュという伝説のブランドを残しており、
初代アンジュレーターなど、いくつものシマノルアーデザインも手掛けていました。
別にこの人を追いかけたいとか、自分もこの人みたいにルアー作りをしてみたいとか思った訳ではありません。
ただ「欲しい物があるから作る」、そんなアプローチがある事を、
言葉ではなく、行動で教えてくれた人です。
そうして、それが当然であるかのようにルアー作りを始めました。
理由は「欲しい物があったから」。
テストが2年目を向かえた夏、雑誌の取材もあり、西根さんが遠賀川に遊びに来てくれました。
一緒に釣り場で色々な話しをし、釣りを楽しみました。
2日目を向かえ、ふと西根さんが自分のタックルボックスを開けました。
生まれて初めて見ました。
板や工具といったルアーの材料を持って釣り場に来てる人を・・・!
そしておもむろに一枚の板を切り始めると、あれよあれよとルアーの形になっていきました。

時間にして30分程度だったでしょうか・・・
瞬間で目止めして泳がせる状態になったルアーを手渡されました。
「フラットサイドってこんな感じですかね?」
そういって笑う西根さんの顔を、自分はどんな表情で見つめていたのでしょう・・・
鱗こそ無いものの、いつもの西根顔をしたクランクベイトがそこにあり、
驚いた事に鼻の穴までもが開いている・・・

この頃既に駆け出しながらルアー作りを始めていた自分ですが、
そうでなければ理解出来ない部分もあったと思います。
滑るように走る切り出しナイフによって、驚くべきスピードで切削されていく原木。
さらに驚かされたのは、その造形の殆どをナイフで行い、サンドペーパーを殆ど当てなかった事。
正確で美しい曲線を殆どナイフ一本で作り上げていった事でした。
今でもこの30分間を鮮明に思い出す事が出来ます。
この直後、このルアーで釣れた魚よりも鮮明に・・・
たった一度だけ見せてもらった奥義を反芻しながら修行の日々を過してきたかのように、
今でもナイフを持つ度にこの瞬間を思い出すのです。
そして頂いたこのルアーは大切に、自分の宝物として、
時には戒めとなり、時には未来を照らす灯火となり、
いつも工房で自分を励まし続けてくれました。
先日の火災で、工房から持ち出せた、たった一つの宝物。
西根さんから分けてもらったビルダーとしての魂です。
遠くカナダの地で今もその火を熱く燃やす西根さん。
デンプシーテールを生み出した後も、その創作意欲ははちきれんばかりのようです。

既に新作のデザインに取り掛かってるようで、こちらの想像も膨らみます。
ビーツァM7のアンダーレンジを行くクランクベイト。
思わず「よっ!待ってました!」って感じです。
今からとても楽しみでなりません。
牛久で1,800
ロケツアーに出ている最中、友人の高沢くんから釣果報告頂きました。
高沢くんはこの秋牛久沼で好調を維持しており、
その原動力としてウチのルアーを挙げてくれています。
以下、頂いたレポートと写真を紹介します。
朝から気温があまり上がらず、雨もパラパラと降ってきて北風がけっこう強くて寒い1日でしたが、
クランク一本で勝負と決めて出船しました。
前日からやろうと決めていたゆるーいブレイクに隣接していて単発で沈んでいるウッドカバーに投げはじめて、角度を変えて通した2投目に写真のやつが食ってきました!
もう、イッシュばりに一人で大騒ぎでしたよ(笑)
あのクランクマジでヤバいですよ!


この魚は1,800弱ほどあったそうで、牛久ではかなりのナイスフィッシュではないでしょうか。
他にも1本釣ったそうで、この時期の牛久としては素晴らしい釣果だと思います。
個人的には「イッシュばりに大騒ぎする高沢」を動画で見たかった・・・。
寒くなりましたがクランカー達は熱いですね~、
ああ、釣りに行きたい!!!(笑)
我慢の釣り
先日初釣行となった旧吉野川、釣り場としてとても楽しかったのですが、
取材として考えた場合、少なくとも楽ではありませんでした。
徳島入りした夜は強い雨が降っていて、明けた朝は水温こそ12℃。
むしろクランク巻くには好条件とも言えるくらいですが、
急な水温低下と雨で澄み渡った水に白濁りと流れ藻が流入している状態、
見た瞬間に「こりゃ結構厳しいな・・・」というのが印象でした。
まずはエリアを見て回る事にしたのですが、上流部は強い流れと豊富なカバー、
夏場に良そうなスポットが軒を連ねます。
しかし、ウィードの生えたショアはボトムがハッキリ見える程澄み、
そこから一段落ちるブレイク辺りは濁りで真っ白。
巻けば毎回ルアーに流れ藻が絡んでくるストレスの溜まる状態。
とにかく広く、エリアを見て回り、全体を把握する事に努めました。
そもそも今回のテスト&ロケではあらゆるシチュエーションと対峙する必要がありました。
普通の釣りではより早く、ヒットルアーないしヒットパターンを掴み、
その中でより多く釣っていく事が大前提となるはずなのですが、
この時期のロケでは大抵、「より多くのシチュエーション」が求められる事が多く、
特に今回はその傾向が強いロケでした。
軽く見て回った結果、単に魚を求めるなら中流域の大きなベンド付近。
ここならライトリグ系を使えば、小さいながらも数は獲れそう・・・
しかし、そうした釣りは今回のスケジュールに無いし、
もとよりこの時期のライトリグは効率が悪すぎる。
というより、この状況でそこそこのサイズを出していくにはクランクベイトしかない・・・。
かくして今切川インターセクション付近でのディープクランキンでレンジを横割りしていくのですが、
普段どこへ行ってもこの手の釣りから始める事が多いので、
カメラマンは「またソレですか・・・?」的な顔・・・
というより、「じゃあ、他のルアーでも釣ってください」と言われる始末。
という事でジャークベイトやらスピナーベイトやらラバージグやら試すも、
「艦長!異常ありません!っていうかベイトが有効レンジに居ません!」
せめて濁りかベイトが味方についてくれれば・・・と嘆き節も炸裂します。
ここでカメラマンから「巻いてヨシ」のサインがなんとなく出たので、先ずは状況を整理します。
この白濁りは状況的に表層を走る特性の物。
そして魚の年間ストック量が多いのは中流域。
流れの速い上流域と水深のある中流域の境であれば、白濁りの積層がハッキリし、
魚にとっても濁りを有効活用する事が出来ると判断。
もし、やる気のある魚が捕食行動に出るなら間違いなくここであろう・・・。
アプローチとしては表層に濁りのある流れとウィードのあるシャローの境、
水深5ft程度のブレイクショルダーにあるウィードのエッジ。
ルアーはこのレンジにマッチし、強い風でも投げやすいスナブM5、
カラーはこの時期の済んだ水を想定して作ったグリーンナスティー。
ここまで状況を積み重ねると、何本かの魚を手にするのに1時間と掛かりませんでした。
手強い分だけハマった時の面白みは格別です。

まあ、結果としてスピナベやらジャークベイトやらで釣っていないので、
ロケとしては「大成功!」とは言い難いのですが、
釣り人としては非常に有意義な釣行だった訳です(笑)。
しかし、やっぱりQヨシのポテンシャルは高いです。
今度は春と夏に訪れてみたい・・・
そしていつか、アグネスホテル徳島のパスタをコンプリートしたいです。(笑)
(いや、マジで久々に超旨いパスタ食べました。)
