先日からNWBさんのブログや西根さんのブログで話題に登場している2本のロッド、
FD TS160LとFH TS166L

(写真も勝手に拝借w)
お2人を始め、沢山の方々に気に入って貰えてるようで、
企画開発の関わった自分としては嬉しい限りです。
そこで、激動の割りにブログネタの無い自分もこれに乗っかって、
開発秘話というか薀蓄の一つでもタレてみようかと思います。
・FD TS160L
このロッドの開発はUSエリートプロの桐山からの要望でもある、「乗りが良い」と「バラさない」を一から見直す事から始めました。
単にジャークするだけであれば、ある程度ロッドは張りがあった方がアクションし易いのですが、
スティッフな調子のロッドではアクションの基点は作りやすいものの、手首へのキックバックが強くリップに受ける抵抗をグワッと押し切る事が難しくもありました。
そうなると自然と抵抗(リップ)の小さいルアーを選んでしまう訳で、ジャークベイトというより水中のペンシルベイトのような釣りが多くなってしまいます。(もちろんそれが良い時もあります。)
鋭いジャークの中にも、ルアー本来の持っているなめまかしい泳ぎを活かすには、ある程度ラインの張りとロッドの芯が出るタイミングをズラしてやる必要があったのです。
様々なブランクを試した結果、追従性と反発性の丁度良い所を突き詰めるには、ある程度ガラス混入量の多いプリプレグ(カーボンシート)が適している事が見えて来ました。
元々各社のカーボンシートには少なからずガラスが(意図的に)混入している物が多いのですが、その中でも比較的ガラス混入量の多いシートを使った物が特に良い結果を示しました。
通常「グラスコンポジット」というとグラスファイバーのティップとカーボンのバットを繋いだ物や、グラスブランクスのバットの上にカーボンを巻いた物を言う事が多いのですが、このロッドはガラス混入量の多いプリプレグを採用したロッドという事になります。
余談になりますが、よくロッドの素材を判断する場合、30tとか40tとかいういわゆるt数で判断する事が多いと思うのですが、実は同じt数でもガラスや樹脂の混入量でロッドの仕上がりは結構変ってしまいます。
また、それらの裁断時におけるマンドレルへの目付けの角度なんかでもまったく違う竿になったりします。
まあ、使う人には関係ない話しなんですけどねw(じゃあ書くなよ)
まあそんな訳でwある程度方向の見えたプロトは国内だけでなく、桐山によってシャンプレーンやエリーといった北部のスモールマウスレイクに持ち込まれ、一日100本とかいう単位でのスモール乱獲によるハードテストをこなし、発売となった訳です。
まあ、スモールですからね、ジャークの途中でひったくるわ、バイトと同時に高々とジャンプするわ、フルパワーで突進するわで、小さなトリプルフックのジャークベイトの釣りではこの上ないテスト相手です。
このロッドでジャークした瞬間、ブランクの曲がり方を注視していると判るのですが、ベリーからバットでルアーを押し切った瞬間、ティップはルアー側ではなく手前側に向かって曲がっています。
つまりブランクがS字のような状態になっているのですが、これがこのロッドの乗りの良さの秘密です。
一本のブランクスの中にルアーを動かす部分とバイトを吸収する部分が別個に存在するのです。
また、このロッドは曲がりがキレイで投げやすいという特徴も合わせ持っています。ピンポイントにも投げやすいので、オーバーハング等のカバー周りやトップウォーターベイトのピン撃ち、メタルジグのバーチカルジギングにも効果的なロッドになっています。

・FH TS166L
このロッドは元々ダム湖のポッパー(Pop-Rとか)用に作ったプロトタイプがベースで、
160L譲りの乗りの良さと、ルアーの動かしやすさを追求したモデルです。
いわば160Lのロングキャスト版のようなものでした。
この頃丁度、琵琶湖ではOSPのルドラがまだ静かなブームだったのですが、
それをこっそり楽しんでいた杉戸船長が、
「なんかええロッドないか?」と言うのでプロトの一本を渡すと大絶賛。
続いてフロリダからはバーニー・シュルツが、
「もう少し長いジャークベイトロッドが欲しいんだが・・・」
またまたバーニーも大絶賛!
そんな訳でこのロッド、ロングジャークロッドとして時期発売モデルに急浮上。
しかし、このロッドを煮詰める段階で、軽いチタンよりも重いステンガイドの方が良い感じ・・・。
これによってブランクのしなやかさは増し、低弾性特有の曲がりの良さがより実感出来ます。
ブランクの設計もそれほど特殊ではなく、インドネシア工場でも生産出来るレベル。
つまり、理想のアクションを出す為にFDではなくFHで発売する事を選んだ珍しいモデルになりました。
それにしてもこのロッド、非常に幅広い釣りで活躍します。
本来の目的であるロングレンジでのトップウォーターや大型ジャークベイトはもちろん、
細いクリークなど込み入った場所でのシャロークランク、
小さなスピナーベイトやバズベイトにノーシンカースティックベイト。
タフなマッディーシャローでの1/8~3/16ozシンカーで3inクローワームのライトテキサス。
(特にボトムを切ってオダやガマの根を攻めていけるようなアングラーにはかなり・・・)
クリークや流入河川のオカッパリを中心とする時は、この一本で結構イケてしまう事も・・・。
元々あまり発売したくないと思っていたロッドだけに、結構思い入れの強い竿です。
ああもう、なんか書き出すと止まらなくなくのが悪いクセです。
軽く解説するつもりが、無駄に大作(?)になってしまいましたw
ここまで読んでくれた方 お疲れ様でした(爆)。
寒冷前線
なんだかんだと更新をサボる事が多くなってきました。
まあ失業中みたいなモンなのですが、それなりに色々とあるわけで、
特にこれまで経験した事がないような事ばかりしていると、案外時間が経つのが早いです・・・。
さて、昨日は熊本から友人の吉本くんが遊びに来てくれたので久々の遠賀川に出てきました。

一昨年初めて会った時はメンターやっててライトリグのイメージが強かったのですが、
今年はGETNETのブログにちょくちょく登場したり、西根さんとこにメール送ったりと、
なんかイキイキと釣りしてる感じです。
そんな訳で若いエキス元気を分けて貰おうとド寒い遠賀に出陣しました。
ついでに最新のライトリグでも教えて貰おうと思ったのですが、本人朝から巻く気マンマン!
どんなに寒い風が吹き付けても、どんなにバイトが無くても巻くのを辞めません。
何事もないまま午後を迎え、
「ワーム系カラーですかね?」とか言ってパンプキン系のDBNでポロリと一匹。
新調したばかりのTS1610LFで筆下ろしの一本となりました。
今年のお仕事釣りを終えてなんだかまったりしている自分には、
なぜか立派な体高のヘラブナが・・・。
その後もなぜかヘラブナばかり当たってきて何事も無く終了・・・。
流石に今回の寒冷前線、強烈っすわw
来週は下川くんとダム湖。
なんか12月に入りボケた頭に鞭打って巻きますよ~。
吉本くんのブログ
『daisuke’s Room』
ディンプル効果

↑+Rooms’のアルカトラズなんですが、最初雑誌やネットでこのルアーを見た時は、
「どういうコンセプトで作られてるんだろう?」
という素朴な疑問が沸いてきました。
ビルダーという仕事をしていると、ルアーの形状をみるとある程度の事が見えてきます。
「ああ、きっとこういう事を狙ってるんだな・・・」とか、そういうビルダーさんの気持ちというか、
ルアーがどの方向を向いているのかとか、おおよその方向性が理解出来ます。
しかし、このルアーを見た時、その方向性はおろか、
あまりに特異な形状にベースラインすら見え難いという錯覚に陥りました。
しかし、この秋、「塊」ブースで始めて見た実物は、非常に洗練されたフラットサイドクランクでした。
カバーからフックを守りながら、強烈なアクションを生む大型のリップ。
背面からの抵抗を極力少なくし、水を大きく掻き回す事に特化したボディ。
ある程度ルアーを作っていれば、ここまでのコンセプトは思い付きます。
しかし、それを実現するには相当に不恰好なボディワークだったり、
逆にコンセプトがそのまま形になったような言い訳がましいデザインになったりします。
まるで”そんな事は一切考えてないよ、自分の好きなルアーで釣りたいんだ”と言わんばかりの、
有機的でインパクトのあるクリーチャー的ボディワークでそんな計算を包み隠してしまう。
ともすれば「キワモノ」と軽視されてしまうかも知れない手法。
しかしそれは誰にでも出来るセンスではなく、それが+ROOMS’の持つ力だと感じました。
ちなみに、プラグやワーム表面に刻まれた深い凹凸は水の抵抗を少なくします。
ゴルフボールの表面に刻まれた「ディンプル」と同じ効果を持ちます。
「そんなに速く巻くの?w」とか思うかも知れませんが、水の密度は空気の600倍。
乱暴に言えば1/600の速度で同じ効果が生まれると思われます。
アルカトラズはあのイカツイ顔に似合わず背面からの抵抗が少なく、
ウィードのようなソフトカバーに大型のコフィン(スクエア?)リップを垂直に立て、
前転するように回避していきます。
もちろんその時にはロッドに力がたまっていますので、
開放と同時に加速し、ブルルッ!とナチュラルで強い振動を発します。
ところで写真のカラー。
いわゆるアイボリー系のカラーなんですが、
ウチもコレ系は好きでアイボリーベースは複数存在します。
パール系とは違うヌメッとした反射は黄色系と同じナチュラルな存在。
また、冬場にも有効なカラーです。
(冬場のシャローで釣れる魚が白っぽいのには理由がある筈)
この時期にコレをドロップしてくるあたり流石です。
冬のシャローで活躍してくれそうなルアーとカラー。
思わずテンションが上がってしまいます。
ワームフック
今現在、これが無いと釣りにならないと思っているタックルのひとつに2種類のフックがあります。
それがこの「バルキースピア」と「スキニーリップ」です。

この2種類のフックは自分が元々市販のフックを全てチューンして使っていた形状を、
OWNER社で製品化してくれたもので、自分の釣りにはなくてはならないフックです。
まあ、ここ最近釣りを始めた人の殆どの人は「こんなんで掛かるんか?」という反応をしますが、
不思議と20年以上のキャリアを持ったアングラーからは「ほう!」と簡単に受け入れて貰えます。
ここで20年以上のキャリアと言ったのは訳があります。
国内のバス用オフセットフックが現在の形になったのはおよそ15~6年前だったでしょうか?
当時はその新形状が非常に利に適った物として、殆どのメーカーがその形状を採用し、現在に至ります。
もちろん自分もその恩恵に与ろうと新コンセプトのフックを数年使っていたのですが、この頃から妙にワームのフッキングが感じるようになりました。
いわゆるショートバイトだの、スッポ抜けだのが頻発するようになったのです。
従って、少しでもフッキングの良いオープンフックのジグヘッドを使う事が増えたりもしていたのですが、ある時「これ、フックじゃね?」と思い、昔使っていたフィリップバナナ(TIFA)のオフセットフックを再度使ってみました。するとミスフックは減り、それほど強いフッキングを行わなくてもバラしが減っていきました。
しかし、その頃にはもう、昔の形状のフックは既に市場から消えており、手持ちも少なくなっていきました。
それならと現在の形状のフックをプライヤーで曲げてから使う事を思い付きました。
もちろん結果は想像した通りでした。
それ以来、新しいフックをパッケージから出すと、必ずプライヤーで曲げてから使うようになり、それに興味を持ったOWNERさんが新製品として採用してくれるなったという訳です。
現在のフックしか知らない世代にはこうした話しはにわかには信じて貰えないと思います。
しかし、発売してすぐに「アレいいよ!」と言ってくれた方や、若い世代であっても実際の釣りを通じてそのコンセプトを理解してくれたアングラーが居たのは非常に親近感を覚えます。
やっぱり皆さん自分と同じようなストレスを抱えていたんですね~。
このフック、普通(あえてそう呼びます)のようにフックポイントを一度背から出して、先端を再びワームに刺すようなセッティングはしません。フックポイントは完全にワームに埋めて使用します。

こんな感じでフックをセットします。
それでも普通のフックより弱い力で魚の口を貫通します。
口唇横のカンヌキではなく、手前に魚が走っても上顎の口内にガッチリ掛かります。
勘の良い人や経験値の高い人は簡単に気づくようですが、これらのフックはストレートフックと同じ効果を持っています。
アメリカのプロ達の影響もあり、最近ストレートフックが再び見直されていますが、ストレートフックの良い部分は「ネムッていない」という点にあると思います。
まるで壁面のような大型バスの口内にポイントを掛けていくには、引っ張りあった状態でポイントが外を向く必要があります。アイに向かって真っ直ぐ伸びているようなポイントでは、バレットシンカーによってこじ開けられた口唇の隙間から、簡単にスッポ抜けてしまうでしょう。
バルキースピアは現在のフックの良い部分である懐の深さ(バルキー系ワームに必須の条件)とストレートフックの外向きポイントを融合。
スキニーリップはストレートワームやスピニングタックルに対応するよう、ポイントだけを外に向けた設計です。
どちらも魚の重さや力を使えば、リールの巻きだけでフッキングしてしまうような貫通力を持っています。
テキサスリグのスッポ抜けで悩んでる人は是非使ってみて欲しいフックです。
ちなみにスキニーリップの「リップ」とは、アメフトのラインマンが使うテクのひとつで、
相手の腕や上体を「カチ上げる」方法です。
OWNERの担当者にアメフトでディフェンスラインやってるのが居て、
その顔を見た時に思い付きました。
そのご本人はかなりバルキーですけどね・・・(笑)
ハウスキーパー
先日、娘(小2)が学校から帰ってくるなり、こんな質問をしました。
「ねえ、ショットガンは?」
もちろんウチにそんな物騒な物はありません。
っていうか、一体どこでそんな言葉を覚えたのか?
アニメ?漫画?それとも学校でそんな話ししてんの?
最近じゃ日本でもセルフディフェンスにショットガン常備?
夜中に物音がしたら父親としてガウンにショットガンで家の外に飛び出さなきゃいけない?
そもそも何故に散弾銃でなくてショットガン?
目を白黒させながら「そんな物はない」と答える父親に、娘はさらに質問します。
「じゃあハンドガンは?」
・・・・・・・・・・・・・ はぁ?
いやいや、だいたいハンドガンってのはアメリカでも所持するには許可証が必要で、
登録するには2週間とか掛かる訳だし、今やニューヨークなんかの都会では所持も出来ない訳で・・・
じゃなくて!
つーか何コレ?どっきり?マイケル・ムーアが言ってた「アメリカみたいになるな」ってこの事?
そもそも何でもっと子供らしく「テッポー」とか言えんのかと。
ビックリするような質問に動揺した父親はこう答えました。
「ア・・・アサルトライフルならあるよ・・・」

「ふ~ん」
こうして娘はまた新しい単語を覚えました。
父親って難しい・・・。
