日別アーカイブ: 2010年4月24日

開拓者

西根師匠がブログの中で、大森プロとの出会いの話を書かれてました。
とても考えさせられる内容であると同時に、嫉妬のような不思議な気持ちも沸いてきます。
西根さんの人生や遠藤師匠に弟子入りする話は以前ご本人から聞いてました。
世の中には凄い人が居るもんだな~と・・・。
自分が社会人になって、いわゆる有名人にも沢山出会ってきましたが、
殆ど場合、「いいなあ~お金持ちの家に生まれて・・・」って思う事の方が多くて、
本当の意味で「この人には勝てない」と思ったのは案外少ないものです。
ただでさえ何も持っていないのに、
今在る物を全て投げ出して、不安も恐怖も全て受け入れて、
何が目標で、どこへ向かって走れば良いのかも解らず生きていく。
それは想像を絶するほどの心力が必要だと思うのです。
殆どの人は先を行く誰かを探して、何が必要なのか、どこへ向かえば良いのか訪ねようとするでしょう。
しかし、誰も前を歩いていない道を進む人は、誰にも聞けず、誰も頼れず、
その霧の先がどんな道かも解らず飛び込んで行くしかないのです。
「夢の為にアメリカに渡る」
男なら誰でも一度は言ってみたいカッコいいフレーズです。
しかし、スポンサーが居て、向こうに受け入れてくれる知人が居て、
どうすれば良いのかという情報があれば不安も恐怖も少なくて済みます。
日本である程度成功して、そこそこ有名になればそれも可能です。
しかし、何の実績も持たない若者がその体制を作る事はとても難しい事です。
でも、それでも飛び込んでいっちゃう人達が居るんですよ。
海外で成功してる日本人って、そんな夢が恐怖を凌駕しちゃう人種の中の一握りだと思うんです。
自分も何も考えずに竿持って家飛び出しちゃった人間ですが、
それでも西根さんや大森プロ、桐山に比べたら全然甘ちゃんだったと思い知ります。
もちろん彼らと同じような才能が自分にあるとは考えていませんが、
少なくとも今こうして「ああ、あんな映画か漫画みたいな生き方したら楽しかっただろうな」と、
彼らの強い精神力を羨む事は無かったでしょうw
多分ご本人達はカッコイイ生き方なんて思ってないでしょう。
しかし想像を絶する程の苦労を重ねてきたでしょう。
それはきっと言葉で言う事の何倍も残酷で、無力感で一杯になった事でしょう。
桐山もよく「もう一回やれと言われても無理」と言います。
でも、その生き方は後に続く若者達にとって大きな刺激となるでしょう。
”夢を与える”とはそういう物だと思います。
煌びやかな表舞台の姿だけが夢を与えたバブル時代に、
何の恩恵も受けられなかったプア層の若者達が、
今の弾け切った世の中で夢を与える存在になっている・・・
同じ世代、同じ思いをした自分も頑張れねば!とまた活力を貰いました。
西根師匠、ありがとうございました。
そして桐山、大森プロを心の底から応援しています。