この秋、なんの前触れもなくNFCから突然リリースされたロッドにUTR-68XHがあります。
あまりに唐突だったので「え?何これ?」って思った方もおられたかと思います。
実はこのロッド、その名の通りUTRシリーズの追加機種・・・という位置付けになります。
68XHが最も得意とする釣りはフットボールなどのジグフィッシング。
1/2oz~3/4ozといった重めのジグを使うのに必要な、ティップに張りを持ったレギュラーテーパーです。
これにより岩場に喰われ難く、ウィードを解し易く、ジグに素早いアクションを与える事が出来、
6’8″という長すぎないレングスが、長時間ティップを高い位置に保持しても疲れ難く、リアクションジグの速いアクションを可能にします。
また、このブランク特性はヘビースピナーベイトのスローロール時に、絡んだウィードをカットしたり、不規則な動きと音を与えたりする事も可能で、また濃いグラスマットの上でのフロッグフィッシングや、アーキータイプのジグのカバー撃ちにもその効果を発揮します。
特筆すべきはショアのカバーフィッシングへの適応能力で、それがこのロッドが単なるフットボールジグロッドではなくUTR(ユーティリティーロッド)シリーズである理由です。
このUTR68XHのグリップレングスは他のUTRシリーズと同じ220mm。
6’8″の全長に220mmのセミダブルグリップは取り回しが非常に楽で、オーバーハングした樹木などで込み入ったショアラインのカバー奥を攻める場合などにとても有効です。
小さなアルミボートやレンタルボートでの釣りを考えた場合も、ティップダウン時に水面を叩きにくいだけでなく、頭上の樹木などにも引っかかり難く、キャスト回数も増える為、非常に大きな武器となるはずです。
ヘビーウェイトシンカーでカバーを突き破るパンチングにしても、ワイドオープンなグラスマットとダム湖のゴミ溜まりでは「使い易いロッド」の条件は変わります。
ジグ、ヘビーテキサス、スローロール、フロッグなど、様々な条件で効果を発揮する、ありそうでなかったショートグリップエクストラヘビーユーティリティロッドなのです。
恒例のベンディングカーブ写真です。
先ずは1ozシンカーx2 つまり2oz(56g)
ご覧の通り、この程度のウェイトでは殆ど曲りません。
このティップの張りがジグを軽快かつスピーディーに操り、ハングオフカットを楽にします。
次に500mlのペットボトル(約500g)
ティップではなくベリー部分から曲がっていきます。
張りがありながらも、急激なバイトを緩和して魚にルアーを持ち込ませます。
最後に1000mlのペットボトル(約1kg)
この辺りからはNFCロッドの真骨頂、怒涛の復元力で掛けた魚をグイグイ寄せて来るパワーの源です。
綺麗にベンドしながらもバット部分が残ってるので、まだまだ全然余裕です。
このロッドはUTRシリーズで最もスピーディーなモデル。
反射的に口を使わせ、瞬発的にフックアップし、一気にカバーから引き剥がす。
そんなハイスピードロッドですので、リールもハイスピードな物が向いてます。
自分の持ってる中で一番速いリール(9.0:1)を組み合わせてます。