日別アーカイブ: 2015年12月9日

68XHを追加した理由

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この秋、なんの前触れもなくNFCから突然リリースされたロッドにUTR-68XHがあります。

あまりに唐突だったので「え?何これ?」って思った方もおられたかと思います。

実はこのロッド、その名の通りUTRシリーズの追加機種・・・という位置付けになります。

 

68XHが最も得意とする釣りはフットボールなどのジグフィッシング。

1/2oz~3/4ozといった重めのジグを使うのに必要な、ティップに張りを持ったレギュラーテーパーです。

これにより岩場に喰われ難く、ウィードを解し易く、ジグに素早いアクションを与える事が出来、

6’8″という長すぎないレングスが、長時間ティップを高い位置に保持しても疲れ難く、リアクションジグの速いアクションを可能にします。

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また、このブランク特性はヘビースピナーベイトのスローロール時に、絡んだウィードをカットしたり、不規則な動きと音を与えたりする事も可能で、また濃いグラスマットの上でのフロッグフィッシングや、アーキータイプのジグのカバー撃ちにもその効果を発揮します。

特筆すべきはショアのカバーフィッシングへの適応能力で、それがこのロッドが単なるフットボールジグロッドではなくUTR(ユーティリティーロッド)シリーズである理由です。

このUTR68XHのグリップレングスは他のUTRシリーズと同じ220mm。

6’8″の全長に220mmのセミダブルグリップは取り回しが非常に楽で、オーバーハングした樹木などで込み入ったショアラインのカバー奥を攻める場合などにとても有効です。

小さなアルミボートやレンタルボートでの釣りを考えた場合も、ティップダウン時に水面を叩きにくいだけでなく、頭上の樹木などにも引っかかり難く、キャスト回数も増える為、非常に大きな武器となるはずです。

ヘビーウェイトシンカーでカバーを突き破るパンチングにしても、ワイドオープンなグラスマットとダム湖のゴミ溜まりでは「使い易いロッド」の条件は変わります。

ジグ、ヘビーテキサス、スローロール、フロッグなど、様々な条件で効果を発揮する、ありそうでなかったショートグリップエクストラヘビーユーティリティロッドなのです。

 

恒例のベンディングカーブ写真です。

先ずは1ozシンカーx2 つまり2oz(56g)

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ご覧の通り、この程度のウェイトでは殆ど曲りません。

このティップの張りがジグを軽快かつスピーディーに操り、ハングオフカットを楽にします。

 

次に500mlのペットボトル(約500g)

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ティップではなくベリー部分から曲がっていきます。

張りがありながらも、急激なバイトを緩和して魚にルアーを持ち込ませます。

 

最後に1000mlのペットボトル(約1kg)

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この辺りからはNFCロッドの真骨頂、怒涛の復元力で掛けた魚をグイグイ寄せて来るパワーの源です。

綺麗にベンドしながらもバット部分が残ってるので、まだまだ全然余裕です。

 

このロッドはUTRシリーズで最もスピーディーなモデル。

反射的に口を使わせ、瞬発的にフックアップし、一気にカバーから引き剥がす。

そんなハイスピードロッドですので、リールもハイスピードな物が向いてます。

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自分の持ってる中で一番速いリール(9.0:1)を組み合わせてます。