ソフトベイトロッドとしてのUTRは、
・ベイトネコやドロップショットなど、テクニカルなラインスラックコントロールを得意とする68M。
・軽量なシンカーでも投げやすく、フォール中でもアタリを取り易い、ライトテキサス等が得意な68MH。
・カバー周りに浮き気味についている時、高比重ノーシンカーなどのスキッピングアプローチが抜群の68H。
上記以外にも、アングラーのその場の思いつきで、様々なアプローチに即応する懐の深さを有しています。
ジグロッドとしても、チャターベイトやスイミングジグなどの他に、ダム湖の中層をフットボールジグで横方向に泳がせるような釣りも得意とします。硬すぎるロッドではバラシの多いこの釣りですが、ロッド全体が綺麗に曲がるプログレッシブテーパーが、自然に魚を浮かせ、バラしを軽減させます。
このUTRシリーズ、クランキンに特化したTCRとは違うスタンスでデザインしたシリーズの為、パワー表記の基準が異なります。
同じMパワーでもTCR610MとUTR68Mでは、UTRの方が少しスティッフです。これはTCRがファイバーグラスに匹敵するノリの良さを追求する上で、徹底的に反発力を落とした為で、TCRとUTRのコンセプトがそれだけ違う事を意味します。
パワー表記の話で、もうひとつ注意点があります。
UTRのパワー表記はアメリカのそれに順じているので、日本の一般的なバスロッドに比べて少し柔らかいです。
Hでだいたい日本のMH位、MHはMHとMの中間くらいのパワーを想定して頂けると幸いです。
これはより細かいパワー区分けを推奨しているゲイリー・ルーミスのコンセプトに順ずるもので、アメリカ市場のパワー表記に近くなっている為です。
よくアメリカ製ロッドを買って、「思ったよりパワーがない」とか「イメージと全然違った」といった理由ですぐに手放してしまう人も多いかと思いますが、実はこういう事が原因だったりします。
アメリカ人は日本人が思ってるより柔らかいロッドを好む傾向があるので、アメリカンロッドを買う時は、1パワー位強いロッドを買った方がイメージに近いと思います。
そんな訳で、日本とアメリカのハーフであるJ-Custom2.0はアメリカンパワー表記なのです。
もちろん日本で言うHパワーやXHパワーのロッドもテスト中ですよ~。