日別アーカイブ: 2015年9月27日

オリジナルブレードと拘りのスナップ

チャターの続きです。

使用しているブレードはどこにでもある普通の形ですが、ここにもいくつかの拘りがあります。

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最初は既存のブレードを使用してしまおうと考えていたのですが、先端の形状や穴のサイズや位置を色々弄る内、

これ、作った方が早くない?

と結論付けるに至りました。

そんな訳でせっかくオリジナルなのでブランドロゴを打刻してみました。

(でもこれKTWで出すんだよね・・・と気付いた時は後の祭りww)

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ブレードの厚さは0.5mm、比較的重い部類のブレードです。

そして実釣テストして頂いたマンダム川口さん曰く、

このブレードすっげえ硬くないすか?

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そんな事に気付くのもたいがいスゴいと思いますが、今回の拘り部分でもあるのでちょっと嬉しかったですw

この重くて硬いブレードが生み出す乾いた低周波サウンドがこのチャターの2番目の拘りで、この手の音はグラスや泥底でも減衰し難く、濃いカバーの中でもその存在を強くアピールします。

そしてもう一カ所、特徴的なパーツが付いているのがこの部分。

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このアイの下側に付いた真鍮製のパーツ。

このパーツの目的はブレードの動きを抑制する事

これによって着水時にブレードがヘッドの下側に入り込んでしまうを防ぎ、泳ぎ出しを速く、確実な物にします。

同時に、曲りの一番奥である先端に力点を安定させる事で、デカバスとのファイトでアイが開いてしまうのを防ぎます。

そしてブレードがこの部分に当たる事でより硬質なサウンドを奏でる事が出来ます。

とっても小さな部品なのですが、このルアーの色々無茶なバランスを上手く纏めて融合する為に、幾つもの役割を担っています。

現代サッカーで言うなら正に”中盤の底”です。

 

そしてこのルアーの先端に取り付けられているスナップですが、アメリカのメーカーの物を使っています。

このスナップの最大の良さは先端部の折り返しの長さとバネ弾性の強さにあります。

ルアー交換が早く、アクションに影響を与えにくく、ノットの強度も安定するスナップですが、その最大の欠点はキャストやファイト中などに勝手に外れてしまう事。

そうならないように非常に線径の太いタイプなど色々あるのですが、線を太くした事で非常に硬い上、バネ弾性がなく、一度押し込むと完全に戻らなくなって、結局勝手に外れてしまう・・・なんて物が多くありました。

そんなスナップ難民だった僕を夢中にさせたのがこのスナップで、着脱しやすいのに勝手に外れない

このスナップを使い始めて10年くらい経ちますが、スナップが外れたとか伸ばされたとかいう経験は一度もありません。

何より衝撃だったのは、カナダでNLWを起業された西根さんのビーツァを見た時でした。

例のスナップ、標準装備で付いてますやん・・・

ルアー以外にも色々意気投合する事が多い西根さんですが、この時も「やっぱりぃ~?」「ですよねぇ~!」と女子高生みたいにキャッキャキャッキャとスナップ談義で盛り上がった程ですw

そんな僕と西根さん超お勧めのスーパーなスナップが標準装備となっております。

 

今日は前の方に行きましたので、明日は後ろの方に行く予定ですww

ではでは。

 

 

 

 

 

クランク屋のチャターベイト

 

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facebookにその存在をチラホラほのめかしておりましたチャターベイト、いよいよ全てのパーツが揃い製作に入りましたので、この場でお披露目させて頂きます。

まず一見して目立つ特徴としましては、この扁平なヘッド形状と下向きアイ。

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実はバスボートのハルのようなデザインになっています。

通常のチャターベイトはアーキータイプのヘッドを基準にアイがヘッドの重心よりも上についています。

チャターベイトのアイと重心の位置はとても重要で、アイが重心よりも上にある(つまりブレードからぶら下がったような状態にある)事で安定したアクションをキープ出来ます。

そういう意味ではチャターベイトを良く知る人ほど「これ泳ぐの?」と思うと同時に、「なんでこんな形に?」という疑問を持つかも知れませんが、これこそが今回クランク屋のウチが「チャターベイトを作ろう!」と思ったきっかけに他なりません。

「実は案外チャター好き」な僕は結構以前からチャターベイトを使っていましたが、チャターの最大の欠点である根ガカリの多さに辟易する事も・・・。

あんなスピナベともジグとも知れない見た目のせいで、ついついカバー周りを攻めてしまうものの、オープンタイプのジグヘッドは根ガカリは必至。

ならば圧倒的にカバーに強いチャターは作れないか。

ガードを付けたりフックシステムの変更をしたりすることなく、あくまでヘッドやアイ、フックの角度だけでカバーを躱し、バイトに対して確実にフックアップしていけるチャター、そう!”カバークランキンチャター”を作ろう!と思うに至ったのです。

まずは理想とするアイの位置とフックの角度。

そこから従来の重心バランスを崩さないように、カバーにヒットした際のヘッドのターンを防ぐ形状を模索していきました。

結果としてこのチャターは葦やガマ、ハスの茎や冠水ブッシュといったベジテーション。

消波ブロックや石積みなどのロックエリア。

レイダウンや立木、スタンプなどのウッドカバー。

張り巡らされたロープや杭。

広大なフラットエリアに広がる各種ウィードといった様々なタイプのカバーをスルスルとすり抜けます。

テスト中、着水や着底の瞬間に噛んでしまう事はあっても、一定のリトリーブ中に何かにヒットしてフックがターンして根ガカリというのは殆どありませんでした。

クランク屋の作るカバークランキンの為のチャター。

他にも拘りが盛りだくさん、と言いますか、拘ってない部分がない程なのですが、長くなりそうなので何回かに分けてご紹介します。

ではでは。