月別アーカイブ: 2015年5月

TW用ラインシステム

近年トップウォータープラグにPEラインを使っている人も多いと思います。

利点は、伸びが少なくアクションを付けやすい事と、岸辺のカバーにスタックした時に外しやすい事などです。

欠点は、柔らかいのでルアーに絡みやすい事。

プロペラやウィングなど、パーツの多いルアーは尚更です。

 

そこで登場するのが絡み防止のチューブ。

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釣具屋さんで仕掛けコーナーなんかに売ってるこのチューブを適当な長さにカットし・・・

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ラインを通してスナップなどに結びます。

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チューブを結び目までスライドさせたら、その根元に結びこぶを作ります。

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こんな感じでチューブがズレなければOKです。

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そんなの常識じゃん!って人も多いかと思いますが、知らない人もいるかも知れないので紹介してみました。

ライン絡みが嫌でPEラインが苦手って方は、是非一度試してみて下さい。

Back Lushさんにてストアイベント

来週末、6月7日は岐阜のバックラッシュさん主催のストアイベントにお邪魔します。

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テッケルの前田さん、ボレアスの長谷川さんに舞木くん。

ウチのボス(NFC堀口さん)と、なんだか毎月顔を合わせているような気もしますが、

それだけ仲良くして頂いてるって事ですね。

 

これまで中部方面ってあまり行った事がなかったのですが、

近年はKeep Castに出展している事もあり、とても身近に感じるようになってきました。

当日は現在開発中のプロトルアーや、実際に使ってるタックルなどを持っていく予定ですので、

お近くの方は是非、足をお運び頂けたらと思います。

 

沢山の方にお会い出来るのを楽しみにしてます!

Walter活用法

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ご好評頂いておりますヴァルター。

今回はちょっとしたチューニングをご紹介します。

 

まずプロップ(ペラ)のチューンですが、今回、ストリームデザインのクラフトマンが1個1個手曲げで調整しているペラなのですが、初期設定は引っ張った分だけ回る状態、つまりアクションさせた時に回転し、ストップ時には回転はストップし、余分な移動距離を抑えるセッティングになってます。

このペラのピッチを少し急にしてやると、ジュボッと潜らせ、浮上する際にクルクルと回転し、キラキラとアピールします。

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このようにペラを指で摘まんで捻るだけで簡単に調整出来ますので、ご自分の好きなアクションに調整してみて下さい。

 

シングルスイッシャーとしてカバー奥を攻める際、ダブルフックに交換する方も多いと思います。

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まずはバラバラにします。

理想としては新品のヒートンを用意する方が綺麗に出来ますが、無ければプライヤー等でヒートンを広げてフックを交換して下さい。

フロントフックはダブルフックをそのまま押し込めば簡単に装着出来ますが、リアフックはヒートンが太いので、必ずヒートンを広げて交換するようにして下さい。そのまま押し込むとダブルフックが広がるか、最悪折れます。

ダブルフックのサイズはリング分だけ長く出来ますので、1サイズアップぐらいが丁度良いと思います。

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ノーマルがST36BCの#6なので、SD36だと#4がぴったりです。

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ヒートンのネジ部分に瞬間接着剤をちょっとだけ塗布してネジ込めば完成です。

 

 

Colors of Walter

発売前にも関わらず、既にたくさんの反響を頂いておりますヴァルターですが、

各カラー別の説明も、というリクエストにお応えします。

 

*スペックルドシャッド

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以前B7DeepやスナブM5などでリリースしたスペックルドシャッド。

パールベースにオリーブの背中はベイトフィッシュに基本色みたいなものだと思います。

コッパーグリーンシャッドのようなバキッとした配色も好きですが、このヌメッとした感じも結構好きなんです。

 

*ブラウンチャート

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今回マッディシャローで絶対試してみて頂きたいのがこのブラウンチャート。

ヴァルターは強烈なウォブルダイブと静止時のロールによる明滅効果がウリですが、

ブラウンの背中によって、しっかり明滅するのに派手ではない、不思議なアピールをするカラーです。

 

*アラバマレッドクロー

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「トップなのになぜクローフィッシュ?」と不思議に思う人も居るかもですが、

今回ストリームデザインとの打ち合わせの中で、全員一致だったのが「トップの赤ってみんな使わないけど、キモが分かってると超釣れるよね!」って部分でした。

トップ系のルアーの出し所の中で誰もが連想するのが「朝まずめ」「夕まずめ」だと思いますが、朝焼けや夕焼けの綺麗な時って実は赤系カラーの使い時でもあるのです。

特に水面に浮かんでいる物体は、横からの長い(赤い)光線を受けて色鮮やかに光ります。つまり赤い色が最も目立つ時間帯でもあるのです。

また、クリアディープなダム湖での、赤やオレンジの魚を浮かせる力は有名です。岩盤下のディープから深くジュボッと響く音と赤いボディのロングポーズ。「無いと死ぬでしょ!」という結論でしたw あえてクローフィッシュにしたのは「KTWらしさ」というストリームデザインの拘りだそうです。

 

そんなシンプルながらもそれぞれの特色を活かしたカラーラインナップ。

ご使用になる時のイメージ作りにお役に立てたら幸いです。

 

 

 

Walterはじめました。

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ストリームデザインの協力により、KTWLURES初のトップウォーターベイトが完成しました。

 

昨年はJPRシリーズのテストだったり、痴虫と釣りしたりと、トップを投げる機会がとても多かったせいか、自然と自分でもあれこれ試作したりしてました。しかしながらこれまでクランクベイトばっかり作ってきましたので、トップになるとイマイチイメージ通りにいきません。正に試行錯誤です。

そこで古くからの友人でもあるストリームデザインの鈴木孝典シャチョーに相談してみる事にしました。

鈴木シャチョーとストリームデザインのクラフトマン達は90年代に爆発的人気を誇った某トップウォーターメーカーに在籍したメンバー。僕がルアー作りを始めた頃にも色々相談に乗って貰ったメンバー達でもあります。今はまだトップのリリースはありませんが、トップウォーターは僕より遥か先の知識と経験があるに違いありません。

当初、僕が構想していたのはポッパータイプで、ラインスラックを使ってポコンと水中に深く音を響かせるイメージ・・・。もちろんカバーの中ですいすいと首振り、長めにストロークすればスプラッシュを飛ばせる。そんなロッドワーク次第で色々やれるルアーを妄想してましたww

そんな僕にストリームデザインが提案してきたのは、なんとシングルスイッシャー。

シングルスイッシャーというとカラカラシュルシュルと首振ってるだけで、シャローカバーに浮いた魚にはいいけど、深いとこから魚を浮かせるイメージはなかった僕は正直不満顔だったと思います。しかし鈴木シャチョーは譲らず、強い口調で「強いシングルスイッシャーってあったら良くないですか?」。そんな一言から、いい歳したオッサン二人が住宅街の中の池でルアーを投げる日々が始まりまった訳ですが、全部書くと長くなりますし、スペース的にもったいないので割愛しますw

 

さて、そんなこんなで出来上がったこのルアー。

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一見クランクベイトにペラつけただけのようにも見えますが、実はこの形状に意味があります。

まず、ペンシルベイトやシングルスイッシャーをダイブさせようとしたら、テールにウェイトを入れてボディを立ち気味にして、ノーズの先端部分にアイを付けたセッティングを行います(ザラスプークをアイをボディ先端に付け替えると潜りやすくなるのと同じです)。しかしこのルアーはご覧のようにアイが僅かにボディ下側に付いています。これではルアーは水面を滑ってしまい潜りません。

そこでお腹の丸みに注目です。細長い物と丸い物、どちらが抵抗があるかご存知でしょうか。答えは丸い物の方が抵抗が強いのです。お腹の部分の丸みによって出来た抵抗がボディを強引に水中に引き込み、無理やりダイブさせます。つまりボディの背中とお腹側の形状の差によって生まれる水流を科学したボディ形状と言えるでしょう。もちろん、水流の抵抗差が出難いような軽いロッドワークでは下向きアイの特性の通りスライド幅の大きな軽やかな首振りダートになります。受ける水流の強弱でシングルスイッシャーとリッピングベイトと、まったく違う2種類の特性にコントロールしてしまう辺りがストリームデザインの真骨頂とも言えます。

また、このボディ形状にしたもうひとつの理由がウェイトの位置と重さです。多くのトップウォータールアーのウェイトはテール部分かウェイト無しですが、このルアーにはベリーフックの辺りにウェイトがあります。水流抵抗の差によって強引にダイブさせられたボディは激しく身もだえしながら潜っていきます。またペラの回転方向によって生じたロールは、水中で勢いを無くしたルアーが浮上する際にボディを回転させ、アクションの度にラインがよれてトラブルの原因にもなります。

ベリー部分にウェイトが入った低重心ボディはアクションの破たんを抑え、減速の際には水中で振り子のようにロールします。ちょうどクランクベイトでキルを入れた時、ボディがプルプルとロールするようにです。そのアクションを視覚的もアピール出来るように、背中とお腹で上下に塗り分けたカラーで仕上げました。ジュボッと潜らせて水中でクネクネクネ、ペラがキラキラ光りながらスウ~と浮いてくる・・・。上下対称の二次元切削ボディでは成しえない、クランク屋ならではのアクションを是非体験して貰いたいです。

 

まあ、文章ばっかりではアレなんでもう少し写真を載せておきます。

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B7と比べて長さはほぼ同じですが、横幅、縦幅ともにだいぶスリムになってます。

ちょうどB7とDay2Shadの間のようなシェイプになってますw

 

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マテリアルはB7deep(右)と同じレッドシダー。

水中にしっかりアピール出来る事、飛距離を稼ぎやすく(回転しない)キャストコントロールが容易な重さ、海外での使用を想定し、スモールマウスやスポッテッドの強烈なバイトにも弾き飛ばされない比重。それらを総合してこの素材を選びました。

 

ルアーの名前は既にストリームデザインのブログにも載っております通り「Walter」といいます。

英語なら”ワルター”ですが、ここはドイツ語っぽく”ヴァルター”と呼んでやって下さい。

色々なタイプのラインやタックルで使ってみましたが、ラインはアクションのコントロール、トラブルの少なさから言ってナイロンがお勧めです。 テスト中殆どの時間をJPR65Lにナイロン14~16lbで使用しました。

 

今回、製作はストリームデザイン、販売はKTWLURESとなります。

カラーはスペックルドシャッド、アラバマレッドクロー、ブラウンチャート。

今回鈴木シャチョーの拘りで「KTWっぽいカラー」という事と、先述したロールを意識した上下塗り分けで選考された3色です。

 

アフターのカバー周りは勿論の事、これからサマーパターンに向かっていく中で、ブレイクの上や縦ストに浮いた魚に使ってみて下さい。ポッパーのように水中に音を響かせ、細かな気泡とロールアクションで魚を狂わせるリッピングベイト。きっと楽しい夏になると思いますよ。

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65mm、1/2oz、 ST36BC#6

価格は¥3,400になります。

 

*ちょっとお高いですが、コラボというだからという訳ではなく、昨今の原材料高騰により、全体の価格を見直さなければならなくなりました。暫くは価格を変えずに頑張ってみましたが、ちょっと限界です・・・。

そういう訳で、今後のKTWのルアーも全体に価格が改正になります。申し訳ありません。