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カラーに対する拘りとタックルマッチング

昨日のエントリーに色々なご意見を頂きましたので、mibroのカラーに対するスタンスを語っておきたいと思います。

ルアー選びで重要なファクターにはレンジ(水深)、ボリューム(動きやボディサイズ)、音、色などがありますが、やはり最も重要なのはレンジで、次にボリュームや音になり、最後に色、という事になると思います。

実際色が占める割合は1割程度で、色を決める前にアプローチの9割は決まっていると思います。

しかし、残り1割というのはとても大事だと思う人も居ると思います。

魚の居る水深にルアーを送り込み、その日の条件に合ったボリュームと音で魚を誘い出し、今正にバイトの瞬間に色が気に入らず蹴られたり、カバーや他の魚との牽制で見失ったり、という事もあると感じています。

実際に複数の釣り人で並んで釣りする場合、同じルアーを使っていても明らかに特定のカラーへのバイトが多いという経験をした人も多いと思うのです。

また、トップウォータープラグで釣りをしていると、他のカラーにはモソッと咥えるようなバイトが多いのに、その日の当たりカラーにのみ激しく飲み込むようなバイトをしてくる時があります。

たかが1割ですが、されど1割。

カラーの違いはバイトの深さとして現れる事が多いのです。

もし、その日最高だと思うスポットで釣りしていて、

バイトが無いならルアーをチェンジ。

バイトはあっても乗らないならカラーをチェンジしてみて下さい。

案外それで全く違う答えが出るかもしれません。

 

レンジとボリュームと音とカラーの全てがマッチすれば、きっとあのデッカイ口にルアーがすっぽり飲み込まれてしまうのではないでしょうか。

しっかりカラーも考察して、是非こんな丸飲みバイトを味わってみてください。

 

さて、他にも頂いたご質問に漁師クランクの使用タックルというのがありました。

漁師クランクは見た目に反して非常に巻き抵抗が小さい事から、専用のタックルを必要としません。

なので、ダム湖やシャローカバーのバンク撃ちのように、近距離キャストで攻めていく場合はミディアムクラスのタックル、具体的にはNomad C-68Mやテスト中の巻物ロッド(ミディアムパワー)でテストを行ってきました。

また、フルキャスト中心のビッグレイクでは、飛距離を稼げる、感度が良くてウィードをほぐし易い、ノリが良くてトルクフルなのでデカバスが来ても安心、という理由でC-72MHを使っています。

オカッパリで使用する場合もMHクラスの7ftオーバーが使いやすいと思います。

リールは巻き抵抗が小さいので8:1のハイギアでも普通に巻けますので、速めのギア比で巻き強弱を入れたアクション(クリアレイクで有効)でも良いですし、ローギアでステディリトリーブでも良いと思います。

ラインはあまり細くする理由がないので14lb以上を使っています。

 

mibroプロスタッフの良忍和尚が房総のダム湖での漁師クランクの使い方を紹介してくれています。

参考になれば幸いです。

 

 

カラー選びを考える

ようやくと言いますか、遂にと言いますか、いよいよNEW漁師クランクが発売になります。

日本やアメリカで数々のビッグバスを仕留めてきたインジェクション版the漁師クランクを、和テイストなパッケージにてお届けします。

また、ルアーと共に長年温めてきた新カラー含むカラーバリエーションを、その使いどころと共にご紹介したいと思います。

 

自分はルアーを選ぶ時、潜る深さやサイズだけでなく、その湖の水質やその日の天候などからルアーのカラーも考えて選ぶようにしています。

そしてそれらをなるべくシンプルにする為にいくつかの項目に分けています。

・ホワイト系

・クローム系

・トランスルーセント系

・ブライト系

・マッチザベイト

・特殊系

それらの項目をそれぞれ漁師クランクのカラーに合わせてご紹介します。

・ホワイト系

#01 OYシャッド

まず基本としているのがホワイトパール、いわゆる白系です。比較的クリアでもマッディでも、朝夕でもしっかりと目立つ割にあくまでナチュラルな反射をするパールホワイト系のシャッドカラーはあらゆる場面で広く使えるので、知らないフィールドのファーストチョイスや、迷った時にはまずシャッドカラーを投げる事が多いです。

 

・クローム系

#05 スレッドフィンシャッド

#08 シャインブリーム

ホログラムなどによってギラギラと光を反射するクローム系は曇りや風など、日中だけど水中が少し暗くなるような状況で使われるカラーです。

光が射し難い水中でもギラギラとよく目立ち、魚の注意を惹きつけます。特に風などでベイトの活性が上がっている時は、ギラギラとした煌めきが無条件にバス達の捕食スイッチを入れてしまう事も多いです。

スレッドフィンシャッドはハスやウグイの幼魚などをイメージしたカラー。シャインブリームはゴールド系が強いステイン系の濁りに効果的なカラーです。

 

・トランスルーセント系

#04 ファントムスメルト

ボディの透けたトランスルーセント系カラーは湖がクリアアップした状況でとても有効なカラーです。

クリアな水に射し込む太陽光がボディ内部の空気に反射して、キラキラと強過ぎないナチュラルな明滅となって小魚を演じます。

ファントムスメルトはワカサギやアユなどをイメージしたカラー。クリアな山上湖などで主力となるカラーです。

 

・ブライト系

#02 ブラックチャート

#03 レッドスワンプ

蛍光色を使ったチャートリュース系やオレンジクローダット系は濁った水や暗いカバーの中でもとても目立ちます。特にマッディカバーでは魚との出会い頭で勝負がつく事が多い為、魚が見失わずに確実にバイトしやすいよう、極力目立つカラーで攻めていく必要があります。

その為クランクベイトやスピナーベイトなど、シャローカバーを撃っていく事が多いルアーにはブラックチャートやクローダットなど、蛍光色が使われたブライトなカラーが多いのです。

また、赤やオレンジのクローダットカラーはスポーニングシーズンによく釣れるカラーとしても有名で、実際にその時期になると投げる人も多いと思いますが、実は日没寸前の夕マズメにもとても有効なカラーでもあります。

夕方の太陽光は角度の問題で短波(青)が少なく長波(赤)が強調されます。赤い光を当てて一番よく光るのは赤いルアーだから、という理由なのかも知れません。

 

・マッチザベイト

#07 ブルーギル

マッチザベイトとは今食べている物や、魚の好物に合わせたエサ(ルアー)を使うという意味。

長年SNSで他人が釣ったブルーギルの写真を収集していましたが、近年は水中写真や動画を見て研究していました。

釣られて空気中で撮られたブルーギルではなく、水中を泳いでいるブルーギルを強くイメージしました。

 

・特殊系

#06 シトラスシャッド

昔からよく聞く話しに「メキシコ行ったらシトラス」というのがあります。それくらいメキシコで大人気のカラーですが、実際メキシコの濁ったダム湖でとてもよく釣れますし、投げている人も多いです。

でも、日本にも霞ケ浦水系や八郎潟などのシャローレイクはもちろん、メキシコと同じように濁ったダム湖などいくらでもあります。

そんな日本のささ濁りフィールドでもシトラスはとてもよく釣れるので、ウチのテスター達にもとても人気のカラーです。

クランクベイトで霞水系といえばブルーバックチャートを投げる人も多いと思いますが、ウチではむしろシトラスに信頼を置いている人間の方が多いくらいです。

そんな偏愛者の多いシトラスシャッドですが、ボディ側面はホイル貼りのウッドクランクのような反射を抑えた消銀と呼ばれる加工を施しています。かつてシトラスと共に日本に輸入され始めたハンドメイドクランクへのリスペクトです。

使いどころはホワイトとクロームの間。ローライトだけど風もなく、クロームだとちょっと強いかなって時などに投げてみて下さい。また、普段澄んでいるエリアにそれほど強くない濁りが入った時なんかも有効です。案外良い思いをする場面があるかも知れませんよ。

自分にとってルアーを選ぶ時、カラーはとても重要な要素のひとつだと述べました。

とはいえ、あまり細かいディティールは気にせず、上記のように大きくいくつかのタイプに分けた項目を作り、それに該当するカラーを選んでいます。

なるべくシンプルな項目を自分の中に作っておくと、フィールドやショップで迷わずに選ぶ事が出来ます。

皆さんのカラー選びの参考になれば幸いです。

2面性

 

近年の釣りの中でタイニーサイズのクランクベイトやフラットサイドなど、小さくキャストし辛いルアーを使用する為に柔らかめのカーボンロッドを使う事が多くなってきました。

ウェイトだけでなく巻き抵抗も小さいタイニークランクやフラットサイドには、その繊細なアクションに影響を与えず、またタフコンディション下で使う事から、あまり反発力の強いロッドではルアーのアクションを抑えるだけでなく、魚の小さな吸い込みバイトを弾いてしまい、少ないチャンスを逃してしまう原因にもなります。

しかし、あまりに柔らかいロッドを使うと、不意に来た大物の口にしっかりフッキングする事が出来なかったり、風の強い日にキャストコントロールに悩まされ他の釣りへのスイッチを余儀なくされる場合があります。

シャローウォーターでの使用の多いタイニークランクやフラットサイドはキャストコントロールが命で、ミスればルアーの破損も多くなりますのでタックル選びはとても重要です。

小さなルアーでもしっかり曲がり、必要充分な反発力でもって狙った所を撃ちだす事が出来、風の影響を受け難く、アンダーキャスト時のシャフトぶれを抑えたテーパーデザインのカーボンロッドはタイニーサイズのクランキンにおいてとても大きな力を発揮します。

しかし、そういうロッドというのはクランクベイトだけでなく、シャッドプラグや軽めのトップウォーターなど軽めのプラグ全般に使用する事が出来ます。

素材がグラスからカーボンに変わるだけで、ただ巻きオンリーから軽いトゥイッチなど操作系のアクションに広く対応するようになるのです。

ミディアム以上のウェイトバランスになるとグラスロッドとカーボンロッドの特性がハッキリと現れ、それぞれの特所というか棲み分け的な物が出るな~と感じますが、ML以下だとグラスである必要性を昔ほど感じなくなったというか、むしろカーボンの方が使い易いかなと感じるようになりました。

そしてNomadでは、ここにさらなる要素を加える事にしました。

”タイニークランキンロッドとベイトフィネスロッドの融合”

今のシャローを撃っていく上で、軽量で小さなルアーを正確にピンスポットに撃っていくロッドにはロッド全体でダルンと投げていくのではなく、ベリーからティップの曲がりを使ってスピーディーに撃っていくテーパーが必要。不充分な姿勢での確実なフックアップ性能や細いラインや小さなフックでもバラさないしなやかなベンディングトルク。

理想のタイニークランキンロッドを考えれば考えるほど、「それってベイトフィネスだな」と。

テーパーバランス、ガイドセッティング、そしてグリップ部分のビルドアップ次第ではタイニークランクロッドとベイトフィネスロッドは融合出来るのではないかと・・・。

クランキンロッドにありがちなどっしりとしたグリップデザインではなく、近年のアメリカンロッドに多いシャープなダイレクトマウントのセパレートグリップと、セミマイクロのガイドセッティングにする事で、小さな巻物時のリトリーブ感向上だけでなく、上向き操作時のシャープで繊細な操作感を可能にしました。

超浅溝スプールの高い回転力を持ったベイトフィネスリールであっても、キャストの際にはルアーの重みがブランクに乗る方がコントロールはし易いものです。特に軽量なスモラバやノーシンカーのイモグラブなど、普通に投げるのは簡単でも、オーバーハング奥の小さなスポットに正確に滑り込ませるとなると、ロッドのテーパーバランスに頼らざるを得ません。

また、オフセットフックを使ったカバー周りのドロップショットやネコリグなど、カバーとの接触感度が大切な釣りにおいては、チューブラー1pcブランクの感度が大きなアドバンテージを発揮します。

タイニー系の巻物全般を得意としながら、カバー周りのライトリグを使用出来るというのはオカッパリでの釣りにおいて、これ1本で多くのスポットとメソッドをカバーする事が出来ると言えます。

ありていに言えば、「これ1本で釣りが出来る」という事です。

朝イチにポッパーで広く探り、フラットサイドでブレイクラインを攻めたら、水門周り消波ブロックをドロップショットやネコリグ、沖めの沈み物をノーシンカーで探ったら、タイニークランクで夕方ラッシュを誘う。

そんな使い方が出来てしまうのが強みなのです。

それと、昨年ごろから使い始めた為まだ日が浅いのですが、小さなダブルスイッシャーなんかを使ったいわゆるi字系の釣りにもとても使い易いです。

ウチのテスターさんもハマってるようで、こんなナイスコンディションの魚が釣れてます。

タイニー&フラットサイドクランク用としてこれ以上ないって所まで攻め込んだ設計と、非常に多彩なフィネスアプローチを可能にする2面性を持ったC-68ML。

攻めも守りも超一流のロッドになっていると自負しております。

そんなC-68MLのクランキンシーンがちょっとだけ収録されてます。

ティップのバッキングスピードやベンディングカーブをご覧いただく事が可能かと思います。

是非観てみてください。

 

 

専用設計の先の汎用性

先日とある知人から「これまで色んな専用ロッドを手掛けてきた塚もっさんが、自分のブランドでバーサタイルって、それって進化なの?退化なの?」と聞かれ、そういえばあまり他人の評価とか、自分がどう思われているかとか気にしてなかったなあと今更ながらに思いました。

なので今回はここに至った自分の中の心境を少し語ってみたいと思います。

 

確かにこれまで手掛けてきたロッドはどれも専用色が強い売り方をされてきたように思います。しかしそれはそれまでの日本の市場に欲しいと思ったロッドがなかったからで、かといって海外物の大雑把な作りの物は日本の釣り場で使うには繊細さが足りないなあと感じるものばかり。なので一見専用色の強い特殊なロッド達に見えても、その根底にあるのは「使い易い道具」でした。

そう使いこなせば特別な力を授けてくれるスペシャルなアイテムではなく、普通に使い易く、2、3日連続で使っても疲れない手足のような道具。

そんなロッドがないから作っただけの話。なので特別専用ロッドに思い入れがある訳でも、専用ロッドこそ正義と思っているつもりはありません。ていうか特別変わった竿を企画してたという感覚すらありませんでした。

実は今回手掛けたNomadシリーズ、いわゆる”バーサタイル系の何でもロッド”と言った事は一度もありません。

コピーライターではないのであまり上手に表現出来ていませんが、Nomadが目指したのは”専用設計の先にある汎用性”

例えばある釣り方を徹底的に追及したロッドであるはずなのに、そのロッドは他の釣りにも非常に使い易く、気付けばいつも、何をやる時もそのロッドばかり使っている。そんなロッドに出会う事があります。

また、アメリカのバスプロが同じロッドを何本も使っているのを見る時があります。それらの多くは自身のシグネイチャーモデルだったりするので、プロモーションも兼ての事かも知れませんが、プロ達が自分の釣りのスタイルに合わせたロッドをデザインした場合、それはそのプロにとってどんなロッドよりも使い易く、ルアーやスタイルが多少変わっても、ロッドの強さや調子が変わってしまうよりコントロールし易いのだと聞いた事があります。

Nomadを手掛ける前にアメリカンロッドを色々と触ってきましたが、メーカー推奨ではクランキン用となっているロッドが案外ライトテキサスや軽めのジグに良さそうだなと感じたり、ワームやジグ用に設定されているロッドが実は巻物用としてとても使い易かったりと、アメリカンロッドのバランスを多少弄ってやるだけで日本のフィールドでとても使い易くなる事を見つけました。

なので自分がロッドを1から作るのなら、どんなロッドよりも使い易く、同じ番手を思わず何本も所有したくなるロッドを作ろうと思ったのです。

 

そもそもロッドを構成するメインパーツであるブランクには、その特性を決める部分としてマテリアル(素材)、テーパー(芯金の形状)、パターン(裁断、巻数、目付の角度など)などがありますが、それらの組み合わせ次第では、異なった2つの特性を共存させる事が可能な時代になったと感じます。

それは昔に比べてカーボンの質が上がったり、パターンの設計やローリングの技術が上昇した事により、昔とはまったく違うブランク成型が可能になってきたからだと思います。

昔の竿は「低弾性カーボンはトルクフルでよく曲がり、巻物に良いけどちと重い。だけどこれにしか出せないアクションと巻物投げてるって感じが最高!」とか、

「高弾性カーボンは超軽量で高感度、競技仕様のカリカリ仕様で折れやすいので素人には扱えない」とか、そんな分かりやすいキャラクター設定がなされていました。

しかし、今はロッド製造技術やガイドシステムも大幅に進化し、巻物に必要なフレキシブルな曲がりと、ソフトベイトに不可欠な繊細な操作性を併せ持つロッドというのが作れてしまう時代です。

キャストの難しいタイニークランクベイトやフラットサイドクランクなどは、いわゆるクランキンロッドと言われるトルクフルなグラスロッドよりも、フレキシブルなカーボンロッドの方が風が強い日でもキャストし易く、操作性もフッキングも良く使い易かったりしますが、そんなロッドはテーパーとバランス次第ではプレッシャーの高いシャローカバーに小さなノーシンカーワームやスモラバ、軽量ドロップショットなどを撃っていくフィネスアプローチロッドとしても非凡な性能を併せ持たせる事が可能です。これはロッドの進化だけでなく、ベイトフィネスなどのリールの進化による恩恵でもあり、日本のバスタックルが常に進化し続けている事の証でもあると思うのです。

”自分の欲しい道具を作る”

ロッドのデザインというのは釣り人にとって最も楽しい時間だと思います。だからこそ釣り人は持てる知識や経験を動員して細部にまでアイディアを盛り込みます。

しかし、それが出来るのは全ての権限を持つ者だけ。

どんなに素晴らしいアイディアや熱い想いをぶつけてみても、そのプロダクツを決定する権限がなければそれが採用されるとは限りません。

プロダクツの仕様を決定出来るのは、決済の権限を持つ者だけなのです。

どんなにその有効性を熱弁したところで、会社に「儲からない」とか「技術的に無理」とか言われれば引き下がるしかないのが”持たない者”の宿命なのです。

そういう意味では悔しい思いで引き下がった事が過去十数年で何度もありました。勿論自分にそれだけの説得力も宣伝力もないので意見が通らないのであろう事は重々承知ですが、アイディアを出した側としても自分が欲しいと思う部分が100%満たされないのはあまりやりきれる物ではありません。

こうして自分は自分の”欲しい”という欲望を満たす為だけに、決済の権限を持つ側になりました。

 

Nomadシリーズには最初から完成イメージがあって、それを実現する為にはどうするか、という手法で取り掛かった為、常に一寸先は闇、飛び込んでみないと分からない状態ではありました。でも、B7やバレットヘッドのようにまず完成イメージがあり、それが欲しいから作るという目標があれば例え壁に当たっても決して方向転換する事なく、真っすぐ突き破るしかありません。それがどんなに非効率であってもブレさえしなければいつかは完成します。

ロッドブランドをメーカーとして始めるというのは、既存のブランクを買ってきてグリップやガイドを取り付けるのとは訳が違います。よく「Nomadはどこのブランクを使ってるんですか?」と聞かれますが、ブランクに限らずグリップのEVAやハイカコルクに至るまで、向こうの技術者と顔を突き合わせて図面を睨めっこしながら設計するNomadオリジナルブランクとパーツです。

 

Nomadの初期イメージ段階で、1本のロッドでオカッパリをやる事も、ボートフィッシングで同じ番手を何本も揃えてデッキに並べる事も想像しました。

巻物とフィネス、ジグ撃ちとフロッグ、フリップとビッグベイト、異なったアプローチを同じシャフトで完璧に遂行するには、専用ロッドの何倍もの緻密な設計が必要です。

まあ元々ロッドビジネスに関しては自分が心から納得いく物を作りたいと思っただけで、自分と仲間達が満足すれば大して売れなくてもいいや、という気持ちで始めました。

でも、今ではそんなNomadのコンセプトを知ってか知らずか、同じ番手を複数本所有しているというアングラーに多く出会うようになりとても嬉しいです。

勿論ウチの商品を買ってくれたという嬉しさもありますが、自分達のコンセプトを理解し、自分達と同じ楽しみを共有してくれているというのがとても嬉しいのです。

今シーズン、Nomadを買ってくれた全ての皆さんに、心より感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。

色々細かい部分で足りない部分もあるかと思いますが、これからも皆さんと釣りを楽しんで行けたらと思っております。

 

Tuned or Normal

発売以来たくさんの方にお買い上げ頂いたGUPPY110ですが、結構多い質問に「どんなチューニングされてますか?」とか、「どういう時にどういうチューニングしてますか?」というのがあります。

ぶっちゃけ自分は殆ど全くチューニングという物をせず、基本ノーマル状態で使ってます。

元々オリジナルのグッピー(バルサモデル)は基本性能の高いミノープラグです。よく飛んで、浮力が高く、ゆっくり巻いてもよく泳ぐ、というのがグッピーの本質なのです。

mibro(インジェクション)版 グッピー開発ではこのオリジナルモデルの良さを引き継ぎ、使い易く、よく釣れるルアーとしてテストを進めてきました。

まず一番の特長は太いテール部分で、それ自体が比重を持つ為、ゆっくり巻いてもクランクベイトのように大きなタービュランス(後方乱流)を生み、濁りやローライトでも水ヨレで魚の側線にアピールします。

また、その太いテールのお陰で重心が後ろにあり、普通にキャストしても圧倒的な飛距離を叩き出す事が出来ます。

第2の特長として、ベリー(フロント)フックを固定するマグネットがあります。これはフックを固定する事でミノープラグの弱点のひとつである根掛かりのしやすさを改善する為で、ミノータイプの小さなリップでも立木や消波ブロックなどへのスタックが少なく、ウィードや水棲植物の間をヌルヌルと通してくる事が出来ます。

また、ジャークやトゥイッチの際にベリーフックがラインを拾う事が少なく、ストレスなくテンポよくシャローを撃っていく事が可能です。

まあ、そんな感じでノーマル状態のGUPPY110の良さを語って来ましたが、自分がチューニングをするのは冬ですかね~。

特に水温が10℃を割ってくるようなインターミディエイトでは板鉛などを貼ったチューニングを施します。

まあそれはそのアクションが云々というより”とにかく超ゆっくり巻きたい”という状況で、GUPPY110の浮力を殺してデッドスローに巻く為のものです。

殆どサスペンドに近い状態して、ゆっくり巻いて止める。ゆっくり巻いて止める。

クリアウォーターのフラットで有効な冬の釣り方です。

しかしそれはだいぶ先の話しなので、今は秋の必殺巻物ルアーとして楽しんでます。